今年で打ち上げから20年目を迎える土星探査丘カッシーニ」は日本時間26日、観測開始以来、初めて輪の内側へ入って、土星への最接近に挑戦する。
今年9月に引退を迎える探査機の最後の任務が始まろうとしている。
米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)が共同開発し、1997年に打ち上げられたカッシーニはこれまでに、土星の北極に出現するハリケーンによって、六角形の大気の渦ができる現象をはじめ、2014年には衛星エンケラドスの内部に地下の海があることを示す証拠を見つけるなど、数々の発見をしてきた。
土星を周回する軌道到着から13年目を迎える今年、カッシーニに残された燃料はまもなく尽きる予定で、9月15日の大気圏突入(グランド・フィナーレ)を前に、最後のミッションに挑む。
NASAによると、カッシーニは今月22日、土星最大の衛星タイタンに接近して重力を利用して進行方向を変更し(フライバイ)、日本時間のきょう午後5時半過ぎに、土星と最も内側の輪の間にダイブする。
このため、一時的に地球との交信が途絶えるが、日本時間あす午前4時過ぎには、カリフォルニア州のNASAの施設がカッシーニからの探査画像を受信する予定だ。
カッシーニはこれから輪の内側に22回入って観測したのち、9月の引退時には大気圏に突入して燃え尽き、20年間に及ぶミッションを終了する。
【日時】2017年04月27日(木) 13:47
【提供】ハザードラボ