>>981
日蓮正宗信徒さんに申し上げます。
本迹一致の身延日蓮宗や本迹勝劣を立てながら、法華経本門の文上に執着する輩は経典や日蓮大聖人の御言葉を額面通りにしか理解できない愚か者達であります。
仏の悟りの真実すなわち諸法実相は思考や論議を超越しています。
これを龍樹菩薩は『中論』で第一義諦と表現し、その悟りを世俗の言葉を借りて説かれた仏教の真理である世俗諦とを明確に区別した二諦として説かれました。
言葉は所詮、言葉の誤謬を糺すことしか出来ません。
高橋幸弘の如き守文の輩や現象世界の領域である歴史的事実或いは文献学に固執する輩は仏陀の教えが法の領域における真実を説かれていることに気がついていないのであります。
例えば馬に乗っている人が、その乗っている馬を忘れているようなものです。
世俗の学問は現象世界の領域を対象にしていますが仏法は初めから法の領域のみを対象に説かれているため、単なる言葉の形式論理では理解出来ないのです。
高橋幸弘殿が「難信難理」と、なんとかの一つ覚えのように言っていることの真意はここにあります。
この基本的なことを天台大師は『摩訶止観』で次のように説かれています。
仏旨は尽く浄くして、因・縁・共・離に在らず 世諦に即して是れ第一義なり。（中略）世諦に即して是れ第一義諦なり。
当に知るべし、終日説き終日説かず、終日説かずして終日説く、終日双べ遮し、終日双べ照す。破に即して即を立て、立に即して即を破す。経論皆爾り。
