どうして自分はこんなに過去の話ばかりするのだろうと考えた。考えるまでもなくそれは、「現実を見たくない」「未来のことを考えたくない」からだった。現実を直視するのが恐いから、過去に浸り、自分の見たいものだけを集めてきて、目の前に広げて、考えたくないことを考えないようにと必死だった。
「昔は良かった」「あの頃は楽しかった」「素晴らしい日々だった」と、過去に浸ること自体が悪いことではない。誰にだって、大切な思い出やそれに浸りたい瞬間はあるだろう。
でも、大切なのは、自分はもう「あの頃」を生きてはいないということ。自分が生きているのは「今」であって、「あの頃」ではないということ。
もし出来ることがあるとすれば、その「素晴らしかった過去」から出来るだけたくさんのことを学び(学ぼうとする姿勢を持ち)、これからの人生をより良きものにしようと行動することだけである。