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🚃 鉄道・電車


No.3016320
#32
■デザインはアメリカ流

7700系は徐々に引退が進み、最後まで残ったのは3両編成1本。
大きな窓から光が差し込む明るい車内は天井の扇風機以外それほど古さを感じさせないが、3両のうち最古参の中間車両「7801」号車の内壁には「東急車輌 昭和39年」
「昭和62年改造」と書かれたプレートがあり、その歴史を物語る。
ほかの2両も今から52年前の1966(昭和41)年製だ。

車体は製造から半世紀を経ているものの、さびないステンレス製電車だけあって「傷などはあるが、目立った傷みはない」(東急)。
東急社内では「なな・なな」と呼ばれ、引退当日に企画されているイベントも同車両の所属する雪が谷検車区の社員が発案・企画運営を行うなど、現場から愛されてきた車両だという。

車体は、近年の車両のような曲面や丸みがほとんどないシンプルな造形。
日差しを浴びてギラリと輝くひだ状の模様は「コルゲート」と呼ばれ、田園都市線などを走る「8500系」にも見られる初期のステンレス車両の特徴だ。

ユニークなのは屋根の形だ。
正面から見ると、多くの車両は屋根と側面のつなぎ目がなだらかなカーブとなっているが、7700系はいかり肩のように角ばっている。
これは、屋根のカーブが単純な円弧のため。四角い箱と円筒を組み合わせたような形なのだ。

現在の目で見れば無骨ともいえる機能性重視の外観だが、このデザイン、ルーツをたどれば「アメリカ仕込み」だ。

7700系の前身である7000系が登場したのは1962年。東急電鉄の子会社だった東急車輛製造(現・総合車両製作所)がアメリカの車両メーカー、バッド社との技術提携によって製造した。

東急車両は軽くてさびないステンレス素材に着目し、当時すでに自社開発で外板だけステンレスを使った車両を製造していたが、骨組みなどを含め車体全体をステンレスで造る技術はまだなかった。


[ 匿名さん ]
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