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紅麹(こうじ)」原料を使った小林製薬の機能性表示食品を摂取した人の死亡が26日、明らかになった。紅麹自体は食品向けに多く使われ、近年は健康食品の原料としても注目されていた。今回、成分から腎臓の病気を引き起こす有害物質「シトリニン」は検出されていないが、「意図しない成分」が含まれていたとして同社が分析を急いでいる。
紅麹は米や麦などの穀類をカビの一種である紅麹菌で発酵させたもの。発酵によって紅色になるため着色料に使われるほか、沖縄の伝統食品「豆腐よう」や中国の酒にも用いられる。近年は健康食品にも使われ、小林製薬は問題になった機能性表示食品で「悪玉コレステロールの値を下げる効果がある」とうたっていた。
健康被害が生じた問題は1月中旬以降、複数の医師からの照会をきっかけに発覚した。
小林製薬に最初に症例の報告があったのは1月15日。「サプリメントを服用した人に腎疾患がある」との医師からの電話だった。2月1日、27日にも医師からカビ毒の「シトリニン」を含むのではないかとの照会が相次いだ。