爆サイ.com 甲信越版

🎬 映画


No.5315571
#19
駅でポスターを見て、実写であのアニメの雰囲気を超えるのはまず無理だと無謀さを感じた

あのアニメの、悲惨な戦争の中にも普通の楽しかったりしみじみする日常生活があった感は神がかっていた。生きること、生を感じた。

普通戦争の映画というと、アクション映画同様に、悲惨なことが起きる状況だからとフィルターをかけて見てしまい、何が起きても驚かない。SF映画で宇宙船が反重力で飛んでも驚かず、ホラー映画で血が出ても当たり前と思うのと同じ。家畜が殺されて料理になっても驚かないのと同じ。戦争映画では兵器が出てきて人が大量に死ぬのが当たり前。

しかしそういう、戦争だからとか、家畜だからといった、成長過程で身につけたフィルターを取り、子供のような純粋な目で戦争で起きることを見せられた気がした。

ヒューマンドラマのように優しく鋭くした感性でホラーなBGMに乗せて殺戮描写を見せられるとトラウマものになる。たとえば映画「ソルジャー・ブルー」のように。

ところがこの映画ではヒューマンドラマ描写で心のフィルタをはずした目に対して、戦争の悲惨な場面を見せる時、音楽や描写が怖くない。絵本やおとぎ話のような雰囲気で美しいまでに、まるでそこが天国であるかのように詩情豊かに描く。(空襲の場面は普通に怖いけれども、ここはまだ戦争の本当の怖さを知る前、家族や日常を保っている状況なので、逆に爆弾が降ってくる状況のリアルさを感じさせているのだろう。後半、戦争がもたらしたとても受け入れられない現実に直面する登場人物たちの描写は優しい音楽で包み込む。戦災孤児の少女のシーンや、ヒロインが包帯の腕を見つめながらその腕でしてきたことを思い返すシーンの曲が絶妙)


[ 匿名さん ]
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