大阪の大手企業に就職した30年前、
東京まで連れて行かれ、ボールペン100本と引き換えに、サイフなどの私物はすべて研修官が預かる。
それで、そのボールペンを売ったお金で大阪まで帰って来いが研修だった。
大半の同僚は、物乞いのごとく這いつくばって買ってもらい、鈍行を乗り継いで大阪へ帰ったのだが、
1人の同僚は、500円程になったところで落書き帳を買い、風景や似顔絵を描きながらの実演販売を始めたんだ。
見事な口上で、100均レベルのボールペンを1000円で売り、悠々と新幹線のグリーン車で帰社したよ。
しかも、お金がこれだけ余りましたと5万円以上を研修官に提出した。
現在、オレはしがない係長で、ソイツは常務取締役だ。
