四日市市長 ふるさと納税で非常事態宣言 財源が市外へ流出
2017年4月12日(水)
【記者会見する森市長＝四日市市役所で】
【記者会見する森市長＝四日市市役所で】
【四日市】四日市市の森智広市長は十一日の定例記者会見で、ふるさと納税に関する非常事態を宣言した。平成二十七年度の寄付受入額九百三十九万一千円に対し、市民が他の自治体へふるさと納税することに伴う個人市民税の税額控除額が十倍以上の一億三千八百九十三万二千円）となった。森市長は多くの財源が市外へ流出する状況は、住民サービスの低下につながる恐れがあるとし、「総務省が示すルールの範囲内で、今までの取り組みを上回る大胆なアプローチをしていき、寄付受入額と税額控除額の差を縮めていきたい」と述べた。
非常事態宣言について、森市長は「市として至らなかった部分もある」としつつ、「他の市町を応援することに異を唱えないが、制度本来の趣旨である地域を応援するという所から外れ、過度な返礼品競争による寄付金の獲得合戦となっている現状に割を食った部分もある」と強調。
今後について「昨日全部署に、所管の資源、ノウハウを使ってできる体験案を数多く出してくれと指示した。四日市でしかできないユーモアに富んだ返礼体験をつくっていきたい」と述べ、返礼品、品物で勝負の事態から一線を画したい考えを示した。
