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🛩️ 自衛隊・軍事全国


No.5390554
合計:
#443
第三幕-2

糧食班班長、大杉曹長は壁に掛かっていた時計を見て
「30分程なら時間が有りますね。相談とは?」
大杉曹長が答える。
「場所を変えましょう。」
小宮一尉がそう返事して歩き始めた。
二人はPXに二つある喫茶店のうち、静かで小さな方の店に入った。
テーブル型のゲーム機が並び、コーヒーと軽食が今時500円で
取れる大型の店の方は、非番の若い隊員達で一杯である。
しかし、こちらの小さな店は静かな音楽が掛かり、ゲーム機などは
無く、逆に若い隊員達はあまり来ず、幹部や古株の陸曹が多い。
ただ、この時間は客は小宮一尉と大杉曹長だけであった。
マスターにコーヒーを注文して二人は席についた。
「先輩、今朝の騒ぎはもう耳に入ってますよね?」
「ああ、第一発見者は食堂に向かう糧食班員だからなあ、
おかげで事情聴取に何人か持って行かれて、今朝の朝飯の支度が
大変だったよ。」
任務の上では階級が4つも上の小宮一尉が上官で立場が上だが、
プライベートでは大杉曹長は元々今でこそ糧食班長であるが、
幹部訓練校の鬼教官であった。小宮一尉はその教え子だった。
だから、小宮一尉は大杉曹長に頭が上がらない。
「困りました。」
「群司令から何か言われたのか?」
「2週間以内に、新しい専任曹長を任命し、予定通りの訓練を
開始できなければ、第三前方観測小隊は解散させ、全隊員は
原隊に強制送致。そういわれました。
おそらく小隊長は降格の上、どこかの僻地に左遷でしょうね。」


[ 尹・龍虎 ◆ZWYxMjNl ]
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