ニコチンは脳内でニコチン性のアセチルコリン受容体にくっつき、ドーパミンなどの報酬系脳内物質を出す。これによって中毒性の依存症になるわけだ。
人間の脳には可塑性があり、また何かの影響で変異が起きても可逆的に元に戻ることがある。タバコを吸うことで大脳皮質にあるこの受容体は3〜4倍にまで増える。禁煙後、1ヶ月経たないとこの肥大した受容体は元には戻らず、6〜12週間でようやくタバコを吸わない人と同じレベルに戻る。
カナダのマギル大学の研究者によれば、タバコを吸うことで認知症が起きやすくなり、喫煙により脳の大脳皮質が薄くなる。喫煙者の大脳皮質は、タバコを吸わない人に比べ、0.07〜0.17ミリほども薄く、この脳の変化が元に戻るのには禁煙後25年ほどかかるのではないかという。
タバコを吸うと認知機能が落ちる
別の研究によれば、喫煙者の脳の前の部分(内側眼窩前頭皮質、mOFC)もタバコを吸うことで厚さが減少していることがわかっている。吸う本数が増えるほど、また喫煙期間が長くなるほど薄くなる傾向があるようだ。ただ、この部分が後天的に損傷すると、攻撃的な行動を取ったり過度の飲酒や喫煙をすることが知られ、タバコによって薄くなったのか、薄いからタバコを吸うのか、その関係はまだよくわからない。
ヤニカスは酒飲みで野蛮な性格ってことだな