ヤニカスの体内ではCOPDが粛々と進行している、自覚が出るまで長い期間があり慢性なので元に戻ることはない。ヤニカスの最後を華やかに演出する準備は確実に始まっているのだ。
自覚が出たときには時既に遅し、最悪の死が待っている。その時になって慌てて禁煙しても少し進行が遅れるだけで死のストーリー、結末は同じなのだ。
素晴らしいことにじわりじわり長期に渡り地獄の苦痛を味わうのだ。目の前に空気があるのに呼吸出来ない、ガス交換出来ない。末期の患者はのたうち回って苦しみ、主治医に涙を流しながら殺してくれ、楽にしてくれと懇願する。
しかしそれは叶わない。延々と尽きることのない苦痛の極致をヤニカスは心ゆくまで堪能するのだ。
それはもう阿鼻叫喚の地獄絵図、ヤニカスはまるで陸に上がった魚のように口をパクパクとさせ地獄への道のりを歩むのだ。
後悔しても遅い、ヤニカスは自分の頭の悪さを悔やみ、それまでにかけてきた周囲への迷惑を懺悔しながら冥界へ送られるのだ。
そこに平安な死は無い、究極の苦しみ、痛みの極致をヤニカスは至福の悦びとするしかないのだ。
ヤニカスにはトキメキの死に様が待っているのだ。
緩和ケアも不可能、アドレナリンでも逃げられない確実に訪れる恐怖の苦痛を楽しみに待つしかないのだ。
ヤニカスは今日も目の前のニコチンの誘惑に勝てず悪魔の煙を纏う、ストレスになるだけなのに。
残念なのはそんな自業自得のヤニカスにも保険が適用されてしまうことだ。
私はタバコ由来の疾患には保険を適用すべきでは無いと思う。なぜなら金の無駄でヤニカスに金かけるくらいなら善良な非喫煙者の所得税を減税すべきなのは明白だ。
