仙台市青葉区花壇地区で今月、猫３匹が相次いで不審死していたことが１０日、分かった。いずれも口から血を吐いて倒れていて、うち１匹の体内から毒性が強い成分が検出された。地域住民が見守る「地域猫」も多い地区で、宮城県警は動物虐待の可能性もあるとみて周辺のパトロールを強化している。
口から血を流し
地区に住む犬飼さん（４５）によると、１１月３０日夕、犬飼さんの飼い猫シャーが近くのアパート駐車場で血を吐いて倒れている状態で発見され、今月１日に死んだ。動物病院で調べてもらうと、エチレングリコール中毒だった。
青葉区のアイリス動物病院の伊藤寿朗院長によると、エチレングリコールは自動車用の不凍液などとして使われており、毒性が強くスプーン１杯でも致死率は９０％以上になる。
今月６、７日には、犬飼さん方の敷地内で地域猫２匹が相次いで死んでいるのを犬飼さんが見つけた。２匹は犬飼さん方に頻繁に餌を食べに訪れていた猫で、口から血を流して倒れていた。目立った外傷はなく、死因は不明という。
３匹の死が人為的なものかどうかは分からない。猫駆除の方法として不凍液を摂取させるケースはあるといい、犬飼さんは「猫嫌いが意図的に与えた可能性がある」と推測する。
動物愛護法は動物を殺傷した場合、５年以下の懲役または５００万円以下の罰金が科されると定める。
