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■ドラフトの季節
ドラフトが近付き、アマチュア球界から続々と提出されているプロ志望届。
ところでこのプロ志望届、聞いたことはあるけど具体的にどういうものなのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
ここでは、プロ志望届とは何か?ということについてご紹介をしたいと思います。
■学生が指名を受けるには必須
プロ志望届は、その名前の通り学生がプロ入りを希望する意思を示す届出です。
このプロ志望届を出さなかった選手は進学もしくは就職希望ということになり、どの球団もドラフトで指名をすることはできないのです。
また、社会人に関してはプロ志望届を出す必要はありません。
ただし高卒で社会人野球に進んだ選手は3年間、大卒で社会人野球に進んだ選手は2年間は指名できないというルールがあります。
■プロ志望届が必要になった理由
プロ志望届がドラフトのシステムに取り入れられたのは、2004年。
それまでは進学もしくは社会人に進むことを希望している選手を強行的に指名し、翻意させたというケースが何度もありました。
しかしそれはアマチュア球界との火種になり、トラブルを起こすこともしばしば。
こうした事態を防ぐためにプロ志望届の提出を義務化し、これを出していない選手はいかに有望な選手でも指名してはならないというルールが作られたのです。
近年はプロとアマチュアの関係もだいぶ改善されて来ましたが、プロ志望届というシステムがなければ今ほどの関係は望めなかったでしょう。
■プロ入りか進学か
プロ入りか、それとも進学・社会人入りか。
もちろんプロ志望届を出したからといって必ず指名されるわけではありませんが、本人の意思は届出の有無で確定することになります。
ドラフトで間違いなく指名されるような有望選手ならプロ志望届を出しそうなものですが、ご存じの通りその限りではありません。
代表的な例としては、ハンカチ王子こと斎藤佑樹投手。
指名されるどころかその順位も1位が濃厚だっただけに、当時は大きく騒がれました。
学歴を身に付けて野球を止めることになっても困らないようにするため、大学・社会人で自分の評価を高めて数年後の上位指名を狙うため、大学野球に憧れているため・・・。
選手によって、プロ志望届をあえて出さない理由はさまざまです。
もちろん進学を選んだからといって高校よりも評価が高まっているとは限らず、むしろ落としてしまいプロ入りするチャンスをフイにしてしまう選手もいます。
また少しでも早くプロの指導を受けることがプラスになる選手もいますし、また反対にアマチュアでじっくり鍛えたことが功を奏すこともあります。
どっちを選べば正解なのかは、誰にもわかりません。
そのため迷っている選手にとっては、苦悩の時期でもあります。
しかしプロ志望届の提出期日までには、必ず決断を下さなくはなりません。
■まとめ
プロ入りをするのか、それとも大学・社会人を選ぶのか。
ドラフトを前に、有望選手はプロ志望届という形でその選択を迫られることになります。
結果的にどちらが良かったのかというのは、もしかしたら一生経っても出ない答えなのかもしれません。
それでも後悔しない確率を少しでも上げるよう、考えに考えて決めて欲しいですね。
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