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熊本県の阿蘇山では4月27日以降、火山活動が活発化していて、突発的に発生する火山性の孤立型微動は、きょう昼前までの5日間で1800回を超え、火山性ガスの放出量は、1日あたり最大で1700トンと急増している。
阿蘇山は昨年10月、中岳第一火口で36年ぶりに爆発的噴火が起こり、気象庁は噴火警戒レベルを「入山規制」を意味する「3」に引き上げた。
昨年12月以降は、「火山活動が落ち着き、噴火の兆候が見られなくなった」として、今年2月に警戒レベルを「1」に引き下げた。
今年に入ってからは、二酸化硫黄を含む火山ガスの放出量は1000トン以下と少ない状態が続いていたが、先月28日と30日に行った現地調査で、1日あたり1600トンから1700トンに増加しているのが判明。
また、地下のマグマや水蒸気の動きを示す火山性微動も増えていて、阿蘇山特有の突発的に発生する孤立型微動は、5月1日午前11時までの5日間で計1871回観測した。
このうち28日、29日には二日連続で1日あたり600〜700回を観測。
また、火山性地震は、1日までの5日間で計890回発生している。
火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆しは確認できないが、火口内では土砂や火山灰が噴出するおそれがあるとして、気象庁は警戒レベル「1」を維持するとともに、1日には機動調査班を派遣して現地調査を実施している。
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