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消滅危機のフジ月9ドラマに、一筋の光明が差し込んだ。
山下智久主演『コード・ブルー〜ドクターヘリ緊急救命〜THE THIRD SEASON』の初回が17日、30分拡大で放送され、16.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の高視聴率を獲得したのだ。
低迷するフジの月9ドラマで、視聴率が15%を超えたのは、2015年4月期の嵐・相葉雅紀主演『ようこそ、わが家へ』最終回(15.0%)以来だ。
月9は、フジの看板ドラマ枠でありながら、昨年1月期の有村架純&高良健吾主演『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』以降、6クール連続で1ケタ台に終わっている。
特に、前クールの相葉主演『貴族探偵』が、豪華キャストをそろえ、莫大な制作費を投入したにもかかわらず、平均8.8%と爆死してしまったダメージは大きかった。
一連の視聴率低迷の責任を取らされる形で、これまでドラマに力を入れてきた亀山千広前社長は6月末で退陣。
前BSフジ社長の宮内正喜氏が新社長に就任した影響もあり、月9はまさに風前のともしびで、消滅の危機に瀕している。
10月期は篠原涼子主演が決まっているが、その先は“白紙”。
つまり、『コード・ブルー』も不振に終われば、月9は12月いっぱいで打ち切られる可能性が高くなっているのだ。
月9存続が懸かった『コード・ブルー』には不安要素も多かった。
1シーズン(08年7月期)では平均15.9%、2シーズン(10年1月期)では平均16.6%の高視聴率を獲得していたが、なにぶん7年半のブランクがある。
さらに、脚本家が従来の林宏司氏から、安達奈緒子氏に変更されたことも、ファンの不信感をあおった。
それにより、これまでのストーリー展開が変わってしまう危惧があったからだ。
ましてや安達氏は、1月期の小雪主演『大貧乏』(同)を平均4.9%と大爆死させたばかりなのだから、ファンが不安に思うのは当然のことだった。
また、山下は前クール、KAT-TUN・亀梨和也主演『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)に3番手で出演したが、同ドラマの視聴率は平均9.5%と2ケタ割れ。
山下の潜在視聴率に疑問符が打たれたばかりでもあった。
さまざまな不安要素が渦巻く中、初回では“奇跡”ともいえる16%台を達成。
それもこれも、過去2シーズンの実績から来る信頼感、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で再ブレークを果たしたヒロイン・新垣結衣効果によるものといってもよさそう。
とはいえ、まだドラマは始まったばかり。
ネット上での視聴者の評価は芳しくない声も少なくないだけに、油断は禁物。
第2話以降、ジェットコースターのごとく急降下してしまえば、せっかくの初回高視聴率も水の泡と化してしまうだろう。
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