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今月11日、博多発東京行きの新幹線「のぞみ34号」で、「焦げたような異臭」がするとの報告があり、名古屋駅で点検の結果、13号車の台車から油漏れが見つかり、運転取りやめとなるトラブルがあった。
JR西日本は、台車の車輪に連結する部品が変色していて、台車側面に亀裂が見つかったとしているが、最初に異常の報告があってから、3時間以上走行を続けていた。
国の運輸安全委員会は12日、深刻な事故につながるおそれがある重大インシデントと認定し、事故調査官を派遣して、原因究明を急いでいる。
JR西日本によると、のぞみ34号は11日午後1時33分に博多駅を出発。
その約20分後の小倉駅発車時に複数の乗務員から異臭の報告があったことから、車掌による車内点検を実施。
保守担当者が岡山駅から添乗して確認した結果、13号車と14号車の間で「うなるような異音」を確認したものの、走行に支障がなさそうだったため、運転を継続したという。
しかし京都駅周辺でも異臭がしたため、午後4時50分ごろに到着した名古屋駅で車両床下を調べたところ、車輪近くの歯車付近で油漏れを発見し、走行不能と判断した。
その後の調査で、13号車の台車の側面に亀裂が入っているのが発見されたほか、モーターの回転を車輪に伝えるための「継手」が焦げたように変色しているのが見つかった。
歯車装置の周りには油が付着していたという。
JRからの報告を受けた運輸安全委員会は、深刻な事故が発生するおそれがある「重大インシデント」と認定し、原因の調査を始めた。
2001年以降、脱線事故や踏切障害など在来線の列車に関する重大インシデントは48件認定されているが、新幹線は今回が初めてで、最悪の場合、脱線のおそれがあったとされる。
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