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大気中のCO2濃度 史上最悪403ppm…300万年前並みに WMO
二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスの世界平均濃度は、2016年に観測史上最悪の数値に達したと世界気象機関(WMO)が発表した。

WMOによると、地球全体の大気中のCO2濃度は、前年より3.3ppm増加し、403.3ppmに達した。

このほか、メタン(CH4)は1853ppb、一酸化二窒素(N2O)は328.9ppbと、いずれも観測史上、最高値を更新。

このうち、CO2濃度の増加量は、最近10年間の平均年増加量(約2.2ppm/年)を大きく上回って、解析を始めて以来、最大となった。

背景には、2015〜2016年にかけて発生したエルニーニョ現象が影響しているという。

太平洋の赤道から南米にかけての海面水温が平年より高くなるエルニーニョ現象は、約2〜7年ごとに発生し、熱帯地域の干ばつや洪水などの異常気象を引き起こす原因となる。

2015年のエルニーニョ現象は、過去18年間に発生したなかでも最も強力だった。

南極の氷床から取り出された氷に含まれる気泡を元に、80万年前からの地球上の大気の成分を解析した結果、過去8回あった氷河期と、温暖期の繰り返しの間に、CO2濃度が180ppm〜280ppmの範囲で変動していたことが最近の研究で明らかになり、400ppmを超えるCO2濃度は、自然変動の域を超越している事態だということがわかる。

80万年前よりさらに古い時代にさかのぼると、約300〜500万年前には、現在と同じ約400ppmのCO2が含まれていたと考えられている。

このときの世界平均地上気温は現在より2〜3℃高く、グリーンランドや南極の氷床が溶けて後退し、海水面は現在より10~ 20メートル高かったという。

WMOは、過去の大気の記録を読み解くことで、CO2が自然環境や生態系に及ぼす影響を学び、地球温暖化に対する危機意識の向上に結びつけたいと考えている。
【日時】2017年10月31日 12:32
【提供】ハザードラボ

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