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■外国人だけではない清算前の開封
このところ、レジでお金を払う前にスナック菓子の封を開けて食べる客の話題が少なくないようです。

一般的にわれわれ日本のオヤジが日本国内で生活する限りにおいては、そのような光景を目撃する可能性は低いといえるでしょう。

しかし、外国人が多く出入りする地域では目撃例も多いようです。

なぜなら、外国では珍しい光景ではないからであり、外国人が増えれば事例が増えるのも当然だといわれます。

しかし、割合はともかくとしても、日本人と思われる人間による行為も少なからず目撃されています。

■このような行為はどこまで許されるのでしょうか？
いや、そもそも許されない！というオヤジが多いことと思われます。

たとえ、外国では珍しくなくても日本では長きにわたって一般に認められていない行為であり、その外国でさえも多くは非常識な行為と認識されているとの情報もあります。

では、賛否両論のご紹介から。

（賛成・容認派）
・清算前に開封したって、お金を払えばいいじゃないの。
・スナック菓子なんかは味見しないとたくさん買えない！
・外国じゃ当たり前なのに、日本は遅れている。
・食堂やレストランでは帰るときに支払ってるじゃん！
・あれも駄目これも駄目じゃ客が逃げるよ。
・コンビニのイートインスペースはなんのためにあるの？
・そんなに目くじら立てるほどのことか？

（否定派）
・金払うまでは店のものだろ！
・開封した物の中身がこぼれたりしたら迷惑だ。
・金払うまで待てないの？
・ここは日本で外国は関係ない。
・食堂でさえ食券による前払いがあるというのに。
・下品な行いですね。

と、このような感じで意見は割れています。

よく見ると、割れているというよりも対立軸になっている感があります。

■日本には日本のルールがある
では、この両者の意見を深堀していきましょう。

まず、金を払えばよいのかどうかです。

開封しようがしまいが、買えば文句はないでしょとの論理が通用するかどうかですが、明確に許容されている店舗か、清算前の開封が通常の行為と評価できる店ならともかく、そうでなければ通用しません。

否定派のいうように、日本においては代金支払前の所有権は店にあるからです。

他人の物を勝手に開けてはいけません。

金を払っても、それは損害を賠償するだけのものであり、不法行為を行ったことがチャラになるわけでもなければ、窃盗罪の検討を消し去るものでもないです。

店が穏便に済ませてくれれば感謝すべき事柄といえます。

食堂やレストランで帰るときに支払うのは、そもそもそうしたシステムとして営業されているからです。

客が勝手に後払いにしているわけではありません。

事実、食券を買うシステムの店では後払いできません。

イートインスペースは、一般には買ったものを食べるために設置されているものでしょう。

買う前に食べることとは別の話です。

ちなみに、外国で清算前に開封し食べるのは、レジの行列が異常だからともいわれています。

日本のようにさっさと会計できる環境では、金を払うまで待てないというのが異常かもしれません。

さて、この話は所有権者が誰かで終わるものだともいえます。

清算が終わってこそ客の持ち物になるわけです。

どうせ金払うんだからいいだろ！というのは、万引きしても見つかったら金払えばよし！と主張するのと似ています。

万引きは発覚しなければ払わない点が異なりますが、他人が占有している物を勝手に処分し、権利を侵害している点で同じです。

そして、店内での無許可開封・飲食という外形的な行為は万引きと変わるところがないと評価されることもあるため、窃盗罪が適用される可能性があるわけです。

というわけで、かっこいいオヤジは清算前に開封しませんし、子供にもそんなことはさせません。

どこまで許されるかではなく、まったく許されないのが清算前開封でしょう。