インドネシア・バリ島のアグン山ではこのところ、火山性地震の発生が急激に減少しており、同国鉱物資源省(PVMBG)は29日、噴火警戒レベルを4から「3」の「スタンバイ(待桔」に引き下げ、避難者9万人の自宅への帰還を指示した。
一方、火口に近い6つの村では、5万人近くが今後も避難生活を続ける見通しだ。
バリ島東部に位置するアグン山では、先月半ば以降、火山性地震が連続的に発生し、9月18日に2から3になった噴火警戒レベルは、4日後には最も危険度が高い4に引き上げられた。
同国国家災害管理局(BNPB)では火口から南南東7キロ、南東6キロ、北東4キロ範囲に住む28の村の住民7万人に避難勧告を出したが、避難者の数は膨れ上がり、14万人以上に達した。
火山活動がピークだった今月半ばごろは、1日に発生する火山性地震の数が1000回を超える日もあったが、今月24日前後から大幅に減少し、最近は1日100回程度になった。
しかし、火山活動が活発化する以前に比べれば、今もなお多く、山頂火口からは噴気の噴出が続いていることから、国家災害管理局は噴火警戒レベルを3に引き下げ、避難者の一部を帰村させる方針を決定した。
【日時】2017年10月31日(火) 11:15
【提供】ハザードラボ