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性感染症「梅毒」の患者数が、ここ数年で爆発的に増えています。
1990年代以降は年間1000人を下回っていたものが、2013年には1200人を超え、2015年は2690人、2016年は4575人、2017年は現行の集計となって以降、初めて5千人を突破しました。
さらに、今年も昨年を上回るペースで増加しています。
「梅毒」の初期は、自覚症状がないことも多く、潜在的な患者数はもっと多いと考えられます。
またアトピー性皮膚炎など、もともと皮膚の病気がある患者さんでは、見分けるのが難しい場合もあり得ます。
さらに気になるのは、女性患者が急増していること。この5年間で5倍以上になりました。
感染は、一般家庭の主婦などにも広がっています。
「梅毒」の病原体『梅毒トレポネーマ』は、感染している人の性器などの患部に多く存在し、性行為によって接触した粘膜や、皮膚の小さな傷などから侵入します。
その感染力は、HIVなど他の性病と比べ非常に強く、たった1回の性交で感染する可能性は、15〜30%と非常に高いのです。
また、性器の接触による性交だけでなく、オーラルセックスで咽頭部に感染したり、アナルセックスで直腸に感染するなど、性行為の方法によって性器以外の場所にも感染してしまいます。
また、くちびる等に「梅毒」の病変部分がある場合は、キスでも感染します。
感染者とのコップや箸の使い回し、皮膚に傷のある状態での愛撫などでも感染します。