空梅雨や
てるてる坊主の白まぶし
水たまりの
小さき漣
夏来たる
水たまりの
ビル跳び越えて梅雨の晴れ
矢印の
先に夏空
匂い立つ
噴水や
青空かわく
間もあらず
噴水や
映画のごとく
別れたる
あくまでも
真っ直ぐで
あれ
胡瓜かな
笹舟のやうに
切りたる
鳳梨かな
白妙や
穢れを知らぬ
額の花
北国の曇天
俯く
濃紫陽花
林道に廃バス
錆色に
紫陽花
夕立晴れ
二時間待ちの
帰郷シーン
夏告ぐる
紫咲かせたる
大地
白南風や
祖母の故郷へ
袖連ね
雪国は
紫陽花の青を
バスは待つ
田んぼは海
紫陽花は島
バスは船
荒梅雨や部屋に干すシャツ鮮やかに
梅雨寒のピアノに家族写真立つ
寝過ごして梅雨の電車に駅いくつ
梅雨よ来い青あおと髪かき揚げて
梅雨の蝶さすらいがほに八手かな
千歳より梅雨の最中の伊丹着
梅雨深しうねり静かに船上がり
遠洋船梅雨の港に戻りけり
梅雨探し畳の縁をわらじ虫
寄席小屋に道管を聞く梅雨傍若
木偶の首下げて戻りぬ梅雨畳
コンツナ車梅雨の開かずの踏切を
明けぬ梅雨軋む雨戸に蹴りを入れ
てるてる坊主の白まぶし
水たまりの
小さき漣
夏来たる
水たまりの
ビル跳び越えて梅雨の晴れ
矢印の
先に夏空
匂い立つ
噴水や
青空かわく
間もあらず
噴水や
映画のごとく
別れたる
あくまでも
真っ直ぐで
あれ
胡瓜かな
笹舟のやうに
切りたる
鳳梨かな
白妙や
穢れを知らぬ
額の花
北国の曇天
俯く
濃紫陽花
林道に廃バス
錆色に
紫陽花
夕立晴れ
二時間待ちの
帰郷シーン
夏告ぐる
紫咲かせたる
大地
白南風や
祖母の故郷へ
袖連ね
雪国は
紫陽花の青を
バスは待つ
田んぼは海
紫陽花は島
バスは船
荒梅雨や部屋に干すシャツ鮮やかに
梅雨寒のピアノに家族写真立つ
寝過ごして梅雨の電車に駅いくつ
梅雨よ来い青あおと髪かき揚げて
梅雨の蝶さすらいがほに八手かな
千歳より梅雨の最中の伊丹着
梅雨深しうねり静かに船上がり
遠洋船梅雨の港に戻りけり
梅雨探し畳の縁をわらじ虫
寄席小屋に道管を聞く梅雨傍若
木偶の首下げて戻りぬ梅雨畳
コンツナ車梅雨の開かずの踏切を
明けぬ梅雨軋む雨戸に蹴りを入れ