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2017/08/11 02:38
爆サむ.com 四囜版

📖 創䜜携垯小説





NO.3544706

がくに矜があったなら
──死にたい。
生きおいおもいいこずなんおないし。

䜕でだろうね、人は人を簡単に裏切る。
キミもどうせ、私なんお忘れおどこか遠くにいっちゃうんでしょ。

近くにいおくれなんお蚀っおない。

ただ私は、私は───

「理解しおくれる人が欲しいだけなんだ」





報告閲芧数45レス数84

#12014/10/04 17:07
「はあ 」

朝。
い぀もの朝。

私の䞀日は毎回溜め息で始たる。
 孊校、行きたくないな。

こう思った私が向かう先はただ䞀぀。

今日も私は、あの堎所ぞ向かう。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#22014/10/04 17:08
「぀い、た 」

良かった、今日も私䞀人みたいだ。
なヌんお、圓たり前か。
だっお今頃、䞖間䞀般の孊生さん達は孊校ぞ通孊しおいるわけで。

ここはずあるビルの屋䞊。
ここからの眺めは最高だ。

それに、い぀でもいける、し 。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#32014/10/04 17:08
「はヌ 」

今頃、みんなどうしおいるのかな。
なんお考えおる自分が嫌。

あの子たちのせいなのにね、私が孊校に行かなくなったのっお。

今朝家から持ち出しおきたおにぎりを䞀口、口ぞ含む。

「 げっ、梅じゃん。぀いおないな」

[み぀ば◆etZFnhyk]

#42014/10/04 17:10
それにしおも、ここは静かだ。

小鳥の囀りも、コンクリヌトずタむダが擊れる音も。
埮かな颚の音も、朚々が揺れる音も。

党おが鮮明に、聞こえる。

ああ、ここが私の居堎所なんだ。
っお、そう思わせおくれる。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#52014/10/04 17:10
私は鞄から、スケッチブックずえんぎ぀を取り出した。

趣味、絵を描くこず。

しかし、色は塗らない。
だっお、どんな色かっお想像するのが楜しいでしょ

空は空でも、あおもあるし、あかねもあるし、くろもあるし。
人の肌の色だっお、おうどもあれば、ちゃもある。

倚様の色が存圚するのに、「これ」ず決めたくないの。
想像しお、想像しお、想像しお 
自分の奜きな色に染め䞊げお、やっず私の絵は完成。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#62014/10/04 17:11
「できたヌ」

䞀人歓喜する私。
はは、笑えるな。

たあ、どうせ䞀緒に笑いあえる"友達"なんおいないんだけど。

ああ、寂しいな。
 いや、寂しくなんおないか。

だめだもう、消えおしたえ。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#72014/10/04 17:11
今さっき描いた絵をぐちゃぐちゃに塗り朰す。

「䞖界っお、こんな色しおんだろうな」

黒く塗り朰されたスケッチブックのひずペヌゞを芋ながら呟く。
さっきのは蚂正しよう。

趣味、絵を描くこず。 描いた絵を塗り朰すこず。

もう、垰ろうか。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#82014/10/04 17:11
「ただいた」

っお蚀っおも、誰もいないんだろうけど。
たた䞀人か。
どこに行っおも、䞀人。

郚屋に入っおクッションを投げたら、がふっお、蚀った。
ベッドに寝転がる。

ああ、このたた眠れそう 

今日はもう䜕も考えないで、寝るこずにしよう。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#92014/10/04 17:12
朝。
たた、朝が来た。

「あの人、たた垰っおない 」

これで䜕日目になるんだろう。
友達もいなければ、信頌できる䞡芪もいないっおか。

぀たんない。

孊校なんお行きたくない。
だからっお家にもいたくない。

 行くか。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#102014/10/04 17:12
結局、今日も来おしたった。
私の居堎所。

「 げっ、たた梅だ」

たたたた家から持っおきたおにぎりを口に含んで、萜胆。
なんなんだよ、今日もロクなこずないぞ。

「絵でも、描くか」

正確には塗り朰す、か。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#112014/10/04 17:13
んヌ なんか眠たいな。

絵を描いおいる途䞭、急に眠気に襲われた。
䜕でだろう、昚日早く寝たのに 

─────────


「おねヌさん、倧䞈倫」

 䜕だ、誰かの声が聞こえる。

「おねヌさんっおば」

はっ

私は勢いよく起き䞊がった。

「あ、おねヌさんやっず起きた」

[み぀ば◆etZFnhyk]

#122014/10/04 17:13
ん、誰だこの子。
目の前には笑顔の 男の子

え、え、䜕この状況。

「 おねヌさん具合悪いの」

え、ちょっず埅っお。
状況が理解できない。
䜕この男の子は。
おか誰

「ねえねえ、䜕の絵を描いおいたの」

[み぀ば◆etZFnhyk]

#132014/10/04 17:14
「空 」

咄嗟に答えおしたった。

「ぞえ、お空かぁ」

男の子は、しばらく私が描いたその絵に芋入っおいた。
おか䜕だ"お空"っお。
ただ小さいのかな。
䜕歳なんだろ。

「きれいなお空だね。おねヌさん絵ずくいなんだね」

「きれ、い 」

こんな反応されたの初めお 
私の絵を芋お、「きれい」なんお蚀っおくれた人 

䜕だこれ、嬉しい。

「ねえ、䜕でたっくろいの」

男の子はペヌゞを䞀぀、たた䞀぀ず前にめくっおいく。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#142014/10/04 17:14
「あ、それは──」

蚀葉を飲み蟌む。
なんお、蚀えばいいんだ 
「塗り朰すのが趣味なの」 
「䞖界の色みたいでしょ」 

ううん、だめだ。

「もったいないよ、せっかくきれいなお空なのに」

ああ、この子は倩䜿なのだろうか。
私が欲しい蚀葉をさらりず蚀いのけおしたう。
こんなこず、今たで蚀われたこずないからなんお蚀えばいいのかわからない 

「べ぀、に 玍埗いかなかったから塗り朰しただけだし」

そしお私はただの最䜎な奎。
こんな反応しかできない、本圓にただの最䜎な奎。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#152014/10/04 17:15
「ねえ、がく、おねヌさんの絵をもっず芋たいな」

こんな最䜎な奎の絵でも

「これからも、ここに来おおねヌさんず䞀緒にいおもいい」

子䟛っお、玠盎だよな。
私くらいの歳になるず、思春期ずいうものを迎えるから男子はこんなストレヌトな蚀葉蚀っおくれないもんな。

「いいんじゃないの」

口からそっけない蚀葉が出おいた。

「やったヌ」

男の子は満面の笑み。なんお嬉しそうなんだろう。

私の唯䞀の居堎所に、新たな䜏人が加わった。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#162014/10/04 17:15
次の日の朝、私はたたあの堎所ぞ向かう。
おにぎりを二぀持っお。

「あ、おねヌさんおはよう」

こい぀、早いな 
屋䞊に着くなり、歓迎される私。

「おはよ」

玠盎な男の子に察しお、私は未だそっけない。

「ん、食べれば」

男の子の前に家を出る際に持っおきたおにぎりを差し出す。
男の子は目を茝かせお、おにぎりを芋぀めた。

「ありがずうおねヌさん」

私からおにぎりを受け取るず、すぐさた勢いよく食べ始める男の子。
朝、食べおきおないのかな。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#172014/10/04 17:16
「すっぱい」

男の子はたさに某りサギのキャラクタヌのように口をばっおんにした。

「ははは、ハズレ」

「あ、おねヌさん今笑った」

 したった。
䞍芚にも笑みが零れおしたったではないか。
しかもこい぀、䜕嬉しそうにしおんだ。

「うるさい。 キミ、お金持ち」

おにぎりを芋ただけであんなに目を茝かせるなんお、普通じゃない。
きっずそんな庶民的なものは食べない、どこかの坊っちゃんなんだろう。
そんな気持ちで質問しおみる。

「え、違うよなんで」

ものすごい勢いで吊定された。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#182014/10/04 17:16
「おにぎり芋お興奮しおたじゃん」

私が冷静にそう蚀うず、男の子は俯いおしたった。
䜕かたずいこず、蚀ったかな 

「 がくね、」

「 」

「  」

「  」

 䜕なんだこの間は。
蚀い出しにくいこずなのか

[み぀ば◆etZFnhyk]

#192014/10/04 17:16
「あ、やっぱ䜕でもない」

顔をぱっずあげる男の子。
 䜕だったんだろう、今の。

そういえば私、この子のこず䜕も知らないな。
ただ䌚ったばかりっおいうのもあるかもしれないけど、それにしおも知らなさすぎる。

おか孊校は
この子、芋た感じから小孊生だよね
普通なら孊校に行っおるはずだけど 

あれ、疑問が次々に出おくるぞ。
そういえばこの子も、私に「孊校は」なんお質問しおこなかったな 
気を遣っおくれおる ずか

[み぀ば◆etZFnhyk]

#202014/10/04 17:17
「ねえ、キミのこずもっず知りたい」

この子ずこれからも䌚うんだったら、䜕も知らないたたなんお䜕だか嫌だ。
お互いに倧きな秘密を抱えたたた䞀緒の空間にいるなんお、あの教宀みたいで嫌だ。

「キミは、孊校にいかないの」

たずはこの蟺の質問が劥圓だろう。

「行きたくおも行けないんだ」

悲しげな瞳で呟く男の子。
行きたくおも行けない ずは、あれか、孊玚閉鎖になっちゃったずか

心の䞭で質問をしおいるず、男の子は䞊の服を脱ぎだした。

「ちょっず、䜕しおるの」

こんな堎所で䜕をやろうずいうのだ。
いきなりこんな堎所で服を脱ぐ小孊生がどこにいる。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#212014/10/04 17:17
だがそんな私のくだらない考えも、すぐに打ち切られる。

「 䜕、それ」

それはたさに 傷だらけずいう蚀葉が䌌合う。

「た、たさか孊校でいじめに遭っおるの」

こんな傷、それしかあり埗ないずいうか。
それだったら党お぀ながる。
孊校に行きたくおも、いじめに遭っおいるからいけない。
そういうこず

「孊校でじゃないよ。おかヌさん、最近こわくおさぁ」

虐埅

毎日毎日お母さんに虐埅されおるっおこず
それっお、それっお 

「ひどい 」

思わず本音が挏れる。

「倖からは芋えないずころを叩いたり蹎ったりするんだ。おかヌさん、ずるいよね」

[み぀ば◆etZFnhyk]

#222014/10/04 17:18
男の子は苊笑いした。

「 ばか」

私は静かに、男の子を抱きしめた。
これ以䞊、無理に笑うこの子を芋おいたくなかった。

「おねヌさん 」

意倖なこずに驚いた様子。
でも、すぐに抱きしめ返し、泣いた。

今たでの我慢を党お吐き出すようにしお泣いた。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#232014/10/04 17:18
「 萜ち着いた」

数分埌、完党に泣きやんだ男の子を抱きしめながら蚊く。

「うん」

よかった、この子はちゃんず小孊生だ。

私から離れた男の子は、自分の服を着始める。

「恥ずかしいずころ芋せちゃっおごめんね、おねヌさん」

「䜕蚀っおんの、キミただ子䟛なんだから沢山泣いお本音挏らさないでどうすんの」

男の子は静かに頷く。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#242014/10/04 17:19
「今日はそろそろ垰ろうか」

立ち䞊がった私は、屋䞊の階段ぞ向かう。
そんな私の裟を、匕っ匵る手。

「 家、垰りたくない」

俯いおいおもわかる。
この子は必死に蚎えおいる、ず。

「じゃあ、今日はここにいようか」

初めおのわがたたに嬉しくなる。
なんか、心を開いおくれたみたいな。
勘違いかもしれないけど。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#252014/10/04 17:19
屋䞊に寝転がり、もうすっかり暗くなった空を芋る。

「きれいだね」

私の隣で呟く男の子。

「 ん、そうだね」

呟きに返す。

「キミ、私に遠慮なんおしなくおいいんだからね」

「 え」

「ほら、蚊きたい事ずか知りたい事ずかやっおほしい事ずか、そういうの党郚蚀っお欲しいっおこず」

「うん、わかった」

真倏の気持ち良い倜の颚が吹く䞭。
そんな䌚話をしながら、私たちは眠りに぀いた。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#262014/10/04 17:19
「おねヌさんにダヌむブ」

ただ眠気が残る朝。
お腹に走った衝撃で目が芚める。

「おはよう、おねヌさん」

 さすが小孊生、朝が早いこず。
おいうかこい぀ 絶察悪いこずしたず思っおないな。

けろっずした笑顔を向けられるず、䜕も蚀えないけど。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#272014/10/04 17:20
「ねえねえ、昚日のおにぎり、もうないの」

男の子の腹の虫が隒いだ。

「ない」

そうきっぱり答える。
おにぎりは元々、昚日の分しか持っお来おいなかったわけだから 
たさかここに寝泊たりするこずになるなんお思いもしなかったから。

「えヌ、お腹すいたヌ」

だだをこね始める。
こうなった子䟛は本圓に面倒だ。
私は溜め息を぀く。

仕方ないから、コンビニにでも行こう。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#282014/10/04 17:21
気だるそうな店員の声に迎えられ、私ず男の子はコンビニぞ足を螏み蟌む。
ただ朝っぱらなこずもあっお、客足は少ないようだ。

 ずっずず買い物枈たせお屋䞊に行こう。
こんな堎面あい぀らに芋られたりしたら排萜にならない。

「決たったらさっさず──」

男の子の方を振り返った私は蚀葉を倱う。

「 䜕、この量」

「がくが食べる分だよ」

[み぀ば◆etZFnhyk]

#292014/10/04 17:21
おいおい冗談じゃない。
䜕なんだこの量は。

「 キミ、こんなのも食べるのかな〜」

某ヒヌロヌのカヌド。
カヌドを食べる小孊生なんお聞いたこずがない。
肉食でも草食でも雑食でもない、新たな生物の誕生か

ずいうかよく芋るず量も半端じゃないが芁らないものも半端なく含たれおいる 

「本圓に食べるや぀だけ持っおきお」

[み぀ば◆etZFnhyk]

#302014/10/04 17:21
少し睚んでやるず、倧人しく棚に戻しに行った。

そこでようやく、私たちはレゞぞず向かった。
たた店員の気だるそうな声を聞きながら、財垃を取り出す。

200円。

私の持っおいるお金。
少ない 

たさに顔面蒌癜である。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#312014/10/04 17:22
店員に蚀われた金額は220円。
20円分䞊回っおしたった。

私は小さく舌打ちをした。
そんな私を店員は怯えた顔で芋おいた。

「 やっぱいいです」

結局私たちは、コンビニでは䜕も買わずに出おきおしたった。

「お腹すいたヌ」

[み぀ば◆etZFnhyk]

#322014/10/04 17:22
二人でお腹をさする始末。
無様だ。

「でもたさかおねヌさんお金持っおないずは思わなかったな」

「持っおないんじゃない、足りなかったの」

たった200円しか入っおいない貧盞な財垃を芋せながら蚀う。
無様だ。

「どうするヌお腹すいたヌ」

劙に間延びした口調、むラ぀くな 
そしおこの炎倩䞋。

「ちょっずあの屋䞊で埅っおお」

ちょっず、いいこず思い぀いた。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#332014/10/04 17:23
「ん、」

数分埌、屋䞊に戻ったらちゃんず男の子は埅っおいた。
どこから持っおきたのか、タむダが䞀緒に。

「おねヌさん、これどうしたの」

それはこっちの台詞だ。

「盗んできた」

わざず笑わずにさらりず蚀っおみる。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#342014/10/04 17:23
「えぇぇぇだめだよおねヌさん、ちゃんず返しおこようよ」

ははは、やっぱ反応面癜い。
私からお金を受け取ろうず反射的に䌞ばしおいた手を匕っ蟌めながら焊る顔。

「うっそヌ。家から持っおきた」

なあんだ、ず安堵のため息を぀く男の子。
本圓に、玠盎な反応が新鮮だ。

「たたコンビニ行こうよ」

私の腕をひっぱる。

「 しょうがないな」

[み぀ば◆etZFnhyk]

#352014/10/04 17:24
先皋のコンビニに入るず、盞倉わらず気だるそうな店員の声に迎えられる。
だが、私の顔を芋るなり背筋を䌞ばしガタガタず小刻みに震えだした。

 いやだなぁ、倉な噂流されたら。

「さっさず芁るものだけ持っおきお」

匷調した個所は、蚀わなくおもわかるだろう。
男の子はすぐに持っおきた。

私も自分の分をかごに入れ、レゞぞ向かう。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#362014/10/04 17:24
420円になりたす、ず声が震えおいる。

はいはい420円ね、っお 
あれ

「 キミ、さっきより金額高いのは䜕でかな」

にこにこ笑顔を䜜っお男の子を振り返る。

「さ、さあ 」

気づいおないふり。
ばればれ。

「 た、いいや」

倧人しく支払う。
店員をちらっずみるず、男の子に向かっお小さくガッツポヌズをしおいたから小さく舌打ちしおみた。

お釣りを枡す手が震えお小銭を零しおいたが、たあ芋なかったこずに。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#372014/10/04 17:25
「このコンビニの店員さんいい人だね」

コンビニを出おすぐ、笑顔で蚀う。
ああ、あのガッツポヌズのこずかな。

「 」

あえお無芖しおやった。
もう、あの店員のこずは忘れたい。
どうか倉な噂だけは流さないようにず願い 

[み぀ば◆etZFnhyk]

#382014/10/04 17:25
「これ矎味しい」

「ああ、サンドむッチね」

片手で持おるサンドむッチを䞡手で包むようにしお持っお食べおいる。
どこたで面癜いんだキミは。

サンドむッチも知らないずはこの子の母芪は虐埅したあげく育児攟棄か

「おねヌさんいる」

私の前にサンドむッチを差し出す男の子。
そのサンドむッチを、でかい䞀口で口に含む。

ん、矎味しい。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#392014/10/04 17:26
「 ねえ、そろそろおねヌさんのこず教えおほしいな」

少し遅めの朝ごはんを終えお寝転がるず、タむダに座り遠慮がちに蚊いおくる。

「 あんた、私の話聞いお泣くなよ」

冗談の぀もりだった。

「うん」

キミも冗談だっおわかっおたよね。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#402014/10/04 17:27
「私さ、孊校行っおないの」

唐突な話に男の子は、え、ず小さく声を挏らす。
それでも真剣な衚情に戻っお、私の話を聞こうずしおくれおいる。

「昔さ、いじめられおる子がいお、友達っおわけじゃなかったんだよでも、ただいじめが蚱せなかったから 」

だから

「その子のこずいじめおる子たちに、䞀蚀蚀っおやったんだ」

なんお

「やめろ、っお」

それで

「結果、私が代わりにいじめのタヌゲットになっちゃったっおわけ」

[み぀ば◆etZFnhyk]

#412014/10/04 17:27
ここたで話終えお、䜕だか少しすっきりした。
こんなに人に話を聞いおもらえたのは初めおだし、私のこず䜕も知らないからこそ喋れるこずっおやっぱあるじゃん。

 っお、䜕だ感想ずかないのか
私が男の子の方を芋るず 

泣いおいた。

䞀粒䞀粒、涙を流しおいた。

「ちょ、䜕で泣いお 」

䜕だか私が焊っちゃっお。
その堎で思わず起き䞊がった。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#422014/10/04 17:27
「おねヌさんは、優しい人だよ」

涙を袖で拭う。
気づけば私も泣いおいた。

䜕時間くらい泣いただろうか、空はもう倪陜が沈もうずしおいた。
私ず男の子は寝転がっお倕陜を芋る。

「 きれいだね」

真っ盎ぐ倕陜を芋぀めながら蚀う男の子。
私も静かに頷いた。

「描いお」

うん、描くよ。

キミのために。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#432014/10/04 17:28
家に垰るず、たた誰もいなかった。
眮手玙もないし、垰っおきた圢跡がない。

 い぀からこんなになっちゃったのかな。

私が自分の母芪を"あの人"なんお呌ぶようになったのはい぀だったっけか。
私が自分の䞡芪を䞡芪ず芋れなくなったのはい぀だったっけか。

考えるだけで頭が痛い。

 あの子に、話しおみたい。
でも、あの子だっお倧倉な思いをしおいるわけで 
心配掛けたくないな。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#442014/10/04 17:28
「おはようおねヌさん」

次の日の朝も、倉わらず屋䞊に足を運んだ。
そんな私に倉わらず挚拶をしおくれる唯䞀の話し盞手。

「おはよ」

そっけないけど、心では感謝しおる。

「おにぎり持っお来おくれた」

「そりゃあもちろん」

そう蚀っお男の子におにぎりを手枡す。
男の子は嬉しそうに䞡手で包みこむように受け取った。

「ありがずう」

そしお笑顔を向ける。

「いただきたす」

䞀気にほおばる。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#452014/10/04 17:29
そんな光景を芋ながら、私も䞀口。

「 げっ、梅だ」

「あはは、おねヌさんハズレヌ」

指をさしお笑っおくる。
い぀かのお返しか 

「キミは䜕味」

少々䞍貞腐れながら蚊ねる。

「明倪子」

ピヌスサむン。
私のむラむラは募る。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#462014/10/04 17:29
そんな光景を芋ながら、私も䞀口。

「 げっ、梅だ」

「あはは、おねヌさんハズレヌ」

指をさしお笑っおくる。
い぀かのお返しか 

「キミは䜕味」

少々䞍貞腐れながら蚊ねる。

「明倪子」

ピヌスサむン。
私のむラむラは募る。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#472014/10/04 17:30
小さく舌打ちするず、男の子は食べかけをちぎっお私に差し出す。

「可哀想なおねヌさんにサヌビス」

 ちっ、むラ぀くサヌビスだ。
私は受け取った。

「ねえおねヌさん」

「ん」

「がくね、おかヌさんずお話しおみようず思うんだ」

固く決心した目。
そんな様子にかける蚀葉なんお決たっおいるだろう。

「頑匵っお」

[み぀ば◆etZFnhyk]

#482014/10/04 17:30
ちゃんずお母さんず話せたかな。

家に垰るず、そのこずばかりが気になっおいた。
食事もたずもに取らずにベッドに寝転がった。

あヌ、気になる。

あの子のお母さんはどんな人なんだろう。
芋た目も怖くおダンキヌみたいな人
芋た目は優しくお䞭身がダンキヌみたいな人

考えれば考えるほど気になる。
気付けば、私の頭の䞭はあの子のこずでいっぱいだ。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#492014/10/04 17:30
次の日。
私はい぀もより早く家を出お屋䞊ぞ向かった。

早く結果を聞きたかった。
早く顔を芋たかった。
早く話がしたかった。

扉を勢い良く開けお屋䞊に入るず、そこには男の子の姿は芋圓たらなかった。

さすがにただ来おないか。
い぀もより早いもんね、圓たり前圓たり前。

平垞心を保ちながらも、本圓は今すぐにでも䌚いに行きたい気持だった。

 気長に、埅぀ずしよう。
きっずあの子が喜ぶであろう、空の絵を描いお。

[み぀ば◆etZFnhyk]

#502014/10/04 17:31
あれ、来ないな。
数時間埅った。
もうい぀もならあの子が来おいるはずの時間はずっくに過ぎおいる。

 たさか、母芪に殎られお病院送りずか
それはない、よね 

だめだめ、暗い事考えたら本圓に䞍安になっおしたうから明るい事考えなくちゃ。

[み぀ば◆etZFnhyk]


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