3人組メタルアイドル「BABYMETAL」のデビューアルバムが、米ビルボードの9月20日付「ワールドアルバムチャート」で首位を獲得した。
今年2月に発売された同アルバムはビルボード総合アルバムチャート「The Billboard 200」の187位に入り、日本人史上最年少でのランクインとなったことでも話題になっていた。
今回1位になった「ワールドアルバムチャート」は、アメリカで発売された海外のアルバムの売上などを順位付けしたもの。
発売から同チャートで27週にわたってチャート入りしていたが、前週の9位から一気にランクアップし、ついに1位を獲得した。
アイドル的な「カワイイ」とメタルの重厚さを融合させた新しい魅力を打ち出している同グループは、YouTubeなどを通じて海外ファンを増やしており、パフォーマンスの評価も高いといわれている。
その人気に乗って彼女たちは実際に海外でも活躍しており、今年7月にはフランス、ドイツ、イギリス、アメリカ、日本の5カ国をまわるワールドツアーを敢行。
また先日、大物歌手レディー・ガガのアメリカ公演にサポートアクトとして出演し、全米5ヶ所でのライブに帯同するという快挙も達成した。
これはガガの熱烈なアプローチで実現したといい、彼女もBABYMETALを非常に気に入っているようだ。
海外進出といえば、3人組テクノポップユニット「Perfume」が先日、全米デビューを発表したばかり。
それに先駆けてBABYMETALは海を飛び越えて大活躍している印象だ。
だが、その一方で「アメリカ在住だけどBABYMETALなんて聞いたことないよ」「現地のサイトでBABYMETALに言及している書き込みはほとんどない」などといった声もネット上で少なからず上がっている。
前述のチャートでも人気は証明されているように思えるが、彼女たちの本当の海外評価はどの程度なのだろうか。
「ビルボードの総合チャート187位は、日本人として快挙であることに違いありません。しかし、近年では宇多田ヒカル(UTADA名義)が69位、DIR EN GREYが114位に入っており、そのいずれも全米進出は成功したと言いがたい。それより順位が下回っているのですから、あくまで一部にウケているくらいでしょう。また、ワールドアルバムチャートも前週の1位は韓国の男性アイドルグループ『SUPER JUNIOR』ですが、同グループがアメリカで人気という印象はありませんよね? それと同じことです」(音楽関係者)
どうやら一部メディアなどがあおっている「海外で大人気!」というほどの状況ではないようだ。
これまで日本人アーティストによる惨敗の歴史が繰り返されてきた海外進出と同じ結果になるのではないかと心配になるが、彼女たちには光明があるという。
「日本人アーティストの海外公演でよくあるのが『客は日本からの遠征組と現地の日本人だけ』というパターン。今までの『全米進出!』はほとんどがそうでした。しかし、彼女たちの海外ライブは日本人だけでなく、間違いなく現地のファンが大勢駆けつけている。『大人気』は言いすぎだとしても一部に人気があるのは確かですから、これは大きな違いです。着実に海外向けのパフォーマンスや現地公演を積み重ねていけば、本当に絶大な海外人気を獲得することも不可能ではない」(前同)
一朝一夕に大スターになれないのは日本でも海外でも同じ。
同グループはワールドツアーの追加公演として、11月にロンドンとニューヨークで公演することが決定しているが、そうやって地道に活動していけば確実に海外のファンは増えていく。
ただのあおり文句ではない正真正銘の「世界のBABYMETAL」になるのも夢ではないだろう。
【日時】2014年09月15日(月) 15:00
【提供】メンズサイゾー