古びた弘前《ひろさき》駅。青森支部弘前地区の十数人が首を伸ばす。1960年(昭和35年)8月29日。大時計は午後3時20分をさしていた。あの急行「津軽」に、池田大作会長が乗っているはずだ。 青森の8月は、ねぶた祭の「ラッセラー、ラッセラー」の掛け声で始まる。弘前、黒石、五所川原でも灯籠山車が満を持して出陣する。しかし、今年は第3代会長が誕生して最初の夏。夏休み返上で折伏に討って出た。「みっけだ!」。田んぼの...