🥊 ボクシング

スポーツ報知 6月1日(月)7時4分配信

◆プロボクシング　▽ＷＢＣ世界ライト級（６１・２キロ以下）タイトルマッチ１２回戦　○ホルヘ・リナレス（１０回ＴＫＯ）ケビン・ミッチェル●（３０日、英ロンドン・Ｏ２アリーナ）

　世界３階級制覇でＷＢＣ世界ライト級王者ホルヘ・リナレス（２９）＝帝拳、ベネズエラ＝が、痛快な逆転ＫＯで初防衛に成功した。敵地の英ロンドンに乗り込み、同級１位の指名挑戦者ケビン・ミッチェル（３０）＝英国＝を１０回２分５７秒ＴＫＯで一蹴。戦績を３９勝（２６ＫＯ）３敗とした。

　不屈の魂だ。１０回、リナレスは鋭い右ストレートでミッチェルを棒立ちにさせると、得意の速射砲ばりの連打でようやくダウンを奪った。左まぶたをボールのように腫らした挑戦者は戦意喪失。相手の心をへし折り、ＴＫＯで仕留めた。

　アウェー戦を制し、「ミッチェルは強敵だった。だからこそ十分な準備をしてきた」と誇らしげ。５回に左で先制ダウンを奪われ、決着がついた１０回までの採点は０—２と劣勢。敵地で２度ＫＯ負けを経験してきた天才は底意地を見せ、崖っ縁で踏みとどまった。

　試合前日にミッチェル夫人（２３）が娘を出産した吉報も届き、王座防衛と二重の喜びに浸った。今後は米国でのビッグマッチも視野。リナレスが本領を発揮する。