岸田首相は20日、「春節(旧正月、2023年は22日)」を前に、日本に住む華僑・華人などに向けた祝辞を、首相官邸のホームページで日本語と英語、中国語の簡体字と繁体字で発表した。
祝辞は「春節を祝う全ての皆様、日本で活躍されている華僑・華人の皆様に、謹んでご挨拶申し上げます」とし、「過去一年、我々は引き続き新型コロナウイルスに立ち向かう厳しい日々が続く中、戦争の惨禍も目の当たりにしました。新しい年は何よりも平和であり、全ての人々が正常な生活を取り戻せる年となることを願っています」とした。
そして「新しい年はまた、全ての人々が平和な環境の下、穏やかな心で未来に希望を託せる年であることを望みます。そのために、日本は国際社会と協力し、普遍的価値に立脚した国際的規範や原則の維持強化を推進していきます」とし、「困難に直面した時の古人の智恵に学び、着実に、時には一気に進んでいきましょう。どんな困難も皆が共に歩めば必ず乗り越えられます。兎年の本年が皆様にとって佳き年となりますように。Happy Lunar New Year!」と結んだ。
仏RFIの中国語版サイトは21日付の記事で、日本の首相による春節祝辞はこれまで、中国系報道機関のホームページなどに掲載され、日中関係や日中友好に言及するのが一般的だったが、岸田首相就任後は中国系報道機関経由ではなく直接、首相官邸のホームページに掲載され、日中関係や日中友好には言及せず、(台湾などで使われる)繁体字が追加されたと指摘。「台湾出身の華僑・華人やその他の春節を祝う習慣のある地域の人々にも気を配っていることがうかがえる」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)
【お知らせ】
— 首相官邸 (@kantei) January 20, 2023
「岸田文雄内閣総理大臣 2023年春節祝辞」を掲載しました。
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