JR東日本の交通系ICカード「Suica」は、スマホアプリ「モバイルSuica」に取り込んで移行することができます。もちろん、モバイルSuicaに読み込ませたあと、手元に残ったカード型Suicaは使用できなくなるのですが、いったいどうすればいいのでしょうか?
iPhoneとAndroidスマホでは取り込めるカード型Suicaに違いがある!
スマホで残高確認やチャージもできる「モバイルSuica」は、カード型Suicaより利便性が高いので、モバイルSuicaに移行する人も多いと思います。しかし、カード型SuicaからモバイルSuicaへの移行は、iPhoneとAndroidスマホでは多少違いがあるのをご存じでしょうか?
まず、iPhoneは大人用の一般的なカード型Suicaを取り込むことができますが、AndroidスマホのほうはSuica定期券しか取り込むことができません。
■モバイルSuicaに取り込めるカード型Suicaの違い
【iPhone】
一般的なSuicaカードを取り込める(Suica定期券も可)
●Apple「Suica、PASMO、ICOCA を Apple ウォレットに追加する」は→こちら
【Androidスマホ】
Suica定期券のみ取り込める(それ以外のSuicaは取り込み不可)
●モバイルSuica「モバイルSuicaに移行できるSuicaカードを知りたい。」は→こちら
ただし、どちらのスマホもSuica機能付きビューカードや小児用Suica、特殊な区間・券種のSuica定期券、りんかいSuicaやモノレールSuicaなどの他社発行Suicaなどを、取り込むことはできません。
また、対象のSuicaであっても改札内に入場したままの状態だったり、有効なSuicaグリーン券情報が残っている状態のSuicaは、スマホに取り込めないのでご注意ください。
こちらがiPhoneに取り込むことができないSuicaの一覧です。「大人用の一般的なSuica」は取り込み可能です(画像はモバイルSuica公式サイトより引用)
Androidスマホで取り込めるのは「大人用の有効なSuica定期券」のみです。また、Suica定期券であっても取り込めない場合がありますので、ご注意ください(画像はモバイルSuica公式サイトより引用)
iPhoneでカード型Suicaを取り込んでみよう!
iPhoneは、Appleウォレットにカード型Suicaを取り込めます。
まず、Apple ウォレットを開いて(+)をタップ。次に「交通系ICカード」を選択したら「Suica」を選びます。続いて「お手持ちのカードを追加」を選択し、カード型Suicaに記載された「SuicaID番号」の下4桁を入力。記名式Suicaの場合は「生年月日」も入力しましょう。
あとは、カード型Suicaの上にiPhoneを乗せれば転送が完了します。ウォレットに追加するとすぐにモバイルSuicaが使えるようになりますよ。
iPhoneにカード型Suicaを取り込む手順
もちろん、iPhoneに追加したカード型Suicaは無効になり、モバイルSuicaの残高にデポジットの500円が加算されます。そのため、Suica残高が1万9,501円以上残っている状態では、残高が2万円を超えてしまうため、取り込みができない点は注意しましょう。
Androidスマホでカード型Suicaを取り込んでみよう!
AndroidスマホのモバイルSuicaに取り込めるのは「Suica定期券」のみになります。
Suica定期券を用意したら、モバイルSuicaを起動して「会員メニュー」→「新規Suica発行」を選択。次に、「カードから取り込み」にチェックを入れて「次へ」をタップします。
指示に従って進むと「ご注意!」画面が表示されます。ここでは、モバイルSuicaへ移行したカード型Suica定期券はすぐに使えなくなること。また、移行後のモバイルSuicaは、翌日の朝5時以降に、再度モバイルSuicaから「SFの移行操作」を行うまで電子マネーが使えなくなることが書かれています。
つまり、移行後にモバイルSuica定期券としてはすぐに使えますが、翌朝5時までは、定期券区間以外での自動改札の通過や、買い物などの支払いができなくなるということです。
「注意事項を確認しました」にチェックを入れたら「次へ」をタップ。続いて「SuicaID番号」やSuica定期券の有効期限を入力しましょう。あとは、カード式Suicaを置いて、その上にAndroidスマホを乗せてしばらく待てば、取り込みは完了です。
なお、AndroidスマホはiPhoneとは違い、デポジットはSuica残高に追加されないことを覚えておきましょう。
Androidスマホにカード型Suicaを取り込む手順
取り込み済みのカード型Suicaはどうすればいいの?
iPhoneやAndroidスマホに取り込んだあと、手元に残ったカード型Suicaはどうすればいいのでしょうか?
まず、Androidスマホで取り込んだ場合は、デポジット(500円)の返金があるので、JR東日本のみどりの窓口へ持っていきましょう。ただし、モバイルSuicaで「SFの移行操作」を行っていない場合は、みどりの窓口に持っていってもデポジットが返金されないので、ご注意ください。
次に、iPhoneで取り込んだ場合はデポジットがモバイルSuicaの残高に加算されているため、みどりの窓口に持っていってもデポジットの返金はありません。自分で処分・廃棄することになります。
●モバイルSuica「Apple Payに取り込んだ後のSuicaカードはどうなりますか?」は→こちら
iPhoneに取り込んだSuicaはデポジットも移行されるため、JR東日本への返却は不要で、自分自身で処分・廃棄することになります(画像はモバイルSuica公式サイトより引用)
Androidスマホの場合はカード型Suicaにデポジットが残っているので、JR東日本のみどりの窓口へ持っていって返金を受けましょう。その際にカード型Suicaは回収されてしまいます
まとめ
いかがでしょうか? 今回はモバイルSuicaに取り込んだあとのカード型Suicaをどうすればいいか解説しました。
AndroidスマホではデポジットがモバイルSuica側に加算されないため、移行後のカード型Suicaは、みどりの窓口に持っていってデポジットを返金してもらうことになります。これに対し、iPhoneはデポジットがモバイルSuicaの残高に加算されるため、手元に残ったカード型Suicaを、わざわざJR東日本に返却する必要はないんですね。
もし、手元にずっと残しておきたい記念Suicaがあるときは、iPhoneに取り込んでおくといいでしょう。