北海道のはるか北東に位置するロシア・カムチャツカ半島で20日、ベズイミアニ山が大噴火し、噴煙の高さは上空1万5000メートルに達した。
ロシア科学アカデミー(IVS FEB RAS)は、周辺を航行する航空路線に対して、危険度が最も高い赤の航空コードを発表し、警戒を呼びかけている。
半島東部にそびえ立つ標高2882メートルのベズイミアニ山は、10キロほど北に位置する半島最高峰のクリュチェフスカヤ山、真ん中のカーメン山と並んでカムチャツカ火山三兄弟とも言える存在。
カムチャツカ火山噴火対策チーム(KVERT)の20日の発表によると、ベズイミアニ山は日本時間20日昼ごろ、噴煙を放出し始め、午後になって激しい爆発を数回にわたって繰り返している。
気象衛星ひまわりの観測画像を解析した結果、噴煙の高さは上空1万5000メートルに到達し、気流に乗って北東方向へ85キロ運ばれたという。
KVERTは火山灰が航空機の航行に支障を及ぼすおそれがあるとして、航空コードを危険度が最上位の赤に引き上げ、警戒を呼びかけている。
カムチャツカ半島では現在、クリュチェフスカヤ山、シベルチ山、南部のカリムスキー山、千島列島北部のエベコ山が、危険度が2番目に高いオレンジ色の航空コードとなっている。
【日時】2017年12月20日(水) 15:26
【提供】ハザードラボ