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長崎県
梅毒の報告数が急増しています
2023年5月25日更新
梅毒は梅毒トレポネーマの感染によって生じる性感染症で、感染者との粘膜の接触を伴う性行為感染や妊婦の胎盤を通じて胎児に感染する(=先天梅毒)経路があります。
感染後3から6週間の潜伏期を経て、初期には感染部位の病変(初期硬結、リンパ節腫脹等)、続いて血行性に全身へ移行して皮膚病変(バラ疹や梅毒疹等)や発熱、倦怠感等の多彩な症状を呈するようになります。無治療の場合、感染から数年から数十年経過すると心血管梅毒、神経梅毒に進展します。
長崎県では2023年第20週までに46名の報告があり、過去10年の中で最速で報告数が増加しています。年代別にみると、20代の患者が全体の半数を占めています。また、妊娠中の2名の報告もあがっています。
梅毒は早期診断、早期治療が重要ですので、感染が疑われる症状がみられた場合、感染の不安がある場合には、早期に医療機関を受診しましょう。また、県内の保健所では、無料の相談・検査を受けられます(事前の連絡・予約が必要)。感染を予防するには、コンドームを適切に使用することや感染のリスクとなる不特定多数の人との性的接触を避けることが重要です。