🍈 松浦市雑談

松島火力発電所内部を公開 二酸化炭素削減へ最新鋭設備の計画
10月08日　16時26分

西海市には運転開始から４０年がたつ、石炭を燃料とする松島火力発電所があります。
脱炭素に向けた機運が高まる中、電源開発は発電所の内部をＮＨＫに公開し、二酸化炭素の排出削減に向けて新たに着手する最新鋭の設備計画の詳細を明らかにしました。

西海市にある松島火力発電所２号機は石炭を燃料とし、運転開始から４０年となります。

電源開発はことし４月、この２号機について、従来より二酸化炭素の排出量が少なく発電効率の高い最新鋭の設備に更新し存続させる計画を発表し、８日、発電所内部の建設予定地をＮＨＫに公開しました。

計画では、石炭を燃焼させて蒸気タービンを動かす従来の発電設備に加えて、新たにおよそ４万平方メートルの敷地に石炭をガス化させてガスタービンを回し、さらにガスタービンの余熱も再利用する発電設備を付け加えます。

電源開発は、全体的な発電効率が１割ほど向上し、二酸化炭素の排出削減につながるとしています。

このほか、本土側のおよそ３万平方メートルの敷地では、発電所で排出される二酸化炭素を分離・回収する施設の追加も検討していて、将来的には二酸化炭素を排出しない水素発電の実現を目指したいとしています、

電源開発は３年後の令和６年に工事に着手し、５年後の令和８年度中の運転開始を目指しています。

電源開発の中村郷平火力エネルギー部開発室長は、松島火力発電所の更新計画について「石炭を燃やした熱で発電することの高効率化を図り、その先にはバイオマス燃料やＣＯ２を分離・回収、貯留する技術も組み合わせて最終的に二酸化炭素の排出量ゼロを目指したい。『所詮石炭だ』という見方もあるかもしれないが、従来の石炭火力の延長ではないものを目指したい」と述べました。

そのうえで電源開発は、松島での取り組みをモデルケースとして、国内にあるほかの火力発電所でも同様の取り組みを広げたいという考えを示しました。

また、地元で火力発電所の存続を要望する動きがあったことについて「離島にある発電所ということもあり、電源開発として発電所を休止や廃止にした場合、地元へのインパクトが大きい点が存続の判断に影響した部分も少なからずある」と述べました。
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