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【記者解説】
この裁判は大分県内に住む569人が原告となり約7年半に渡って行われてきました。
争点の1つは「地震が起きても安全か」ということです。
伊方原発の近くには中央構造線断層帯があります。
裁判では原発により近い場所に別の活断層があるかどうかが争われました。
住民側は「地下の構造をより正確に把握出来る三次元探査をしておらず調査が不十分」などと主張。
一方、四国電力は「周辺で別の調査をしていて他に活断層は無いと評価出来ている」などと主張していました。
これに対して大分地裁は「三次元探査をしなくても地下構造は把握出来る、調査や専門家の話から別の活断層は存在しないとした四国電力の評価は合理的」などと判断しています。
もう1つは「火山が噴火した時安全かどうか」ということです。
原告側は「およそ9万年前に阿蘇山で起きた巨大噴火を想定すべき」などと主張。
一方、四国電力は「原発の運転期間中に阿蘇山で巨大噴火が起こる可能性は低い」などと主張していました。
これについて大分地裁は「巨大噴火を引き起こす大規模なマグマだまりは存在しないと考えられる。阿蘇は巨大噴火直前の状態ではないとする評価は科学的合理的根拠によって裏付けられている」などと判断しました。
判決の直後、傍聴席からは「恥を知れ」などと怒りの声聞かれました。
住民側は控訴する方針で裁判は今後も続くとみられます。
また広島や松山などでも同様の裁判が行われていて、各地でどのような判決が出るか引き続き注目されます。
【日時】2024年3月07日 19:23
【ソース】TOSオンライン