<ITTFワールドツアー・スウェーデンオープン 2019年10月1日〜10月6日>大会3日目を終えた10月3日は、男女シングルスとダブルス、および混合ダブルスの1回戦が行われた。
■水谷が鄭栄植にストレート勝ち
男子シングルスでは、水谷隼(10月世界ランキング13位・木下グループ)が直近で3連敗している宿敵・鄭栄植(チョンヨンシク・同23位・韓国)にストレートで勝利し、連敗記録を止めた。
森薗政崇(同43位・BOBSON)はフルゲームの激闘の末黄鎮廷(同16位・中国香港)とのTリーガー対決に敗れ、宇田幸矢(同74位・JOCエリートアカデミー/大原学園)もドミトリ・オフチャロフ(同12位・ドイツ)を相手にフルゲームまで迫ったが惜しくも敗れる結果となった。
その他には張本智和(同5位・木下グループ)もイングランドの主力選手に競り勝ち、丹羽孝希(同11位・スヴェンソン)が神巧也(同79位・T.T彩たま)との同士討ちを制して勝ち残っている。
■長﨑美柚が世界ランキング3位を破る金星
一方女子シングルスでは、長?美柚(同50位・JOCエリートアカデミー/大原学園)が朱雨玲(ジュユリン・同3位・中国)を破る金星を挙げた。
前回は6月のジャパンオープンで勝利しており、世界ランキング3位の中国トップ選手に連勝したことになる。
また石川佳純が世界ランキング227位のカットマン・劉斐(リュウフェイ・中国)に敗れる波乱があったほか、森さくら(同66位・日本生命)、加藤美優(同24位・日本ペイントホールディングス)、芝田沙季(同29位・ミキハウス)が善戦するも格上選手に敗れ、姿を消した。
同士討ちとなった平野美宇(同9位・日本生命)と早田ひな(同26位・日本生命)の対決は、早田が一歩リードしながらもフルゲームまでもつれ込んだ。
激戦となった黄金世代の直接対決は、第7ゲームデュースまでもつれ込むも平野が意地を見せて逆転勝ちとなった。
伊藤美誠(同7位・スターツ)対佐藤瞳(同19位・ミキハウス)は伊藤が見事なカット打ちで佐藤を下し、2回戦へと駒を進めた。
大会4日目の10月4日は、男女シングルスの2回戦、およびダブルス全種目で準々決勝・準決勝が行われる。
■男子試合 組み合わせと見どころ
男子シングルス 2回戦張本智和 − 王楚欽(中国)丹羽孝希 − シモン・ゴジ(フランス)水谷隼 − 樊振東(中国)男子シングルスの2回戦では、張本智和と水谷隼が中国選手と激突する。
張本は王楚欽(ワンチューチン・同22位・中国)と対戦。
2018年ユース五輪の団体戦で勝利して以降2連敗している相手だ。
9月のアジア選手権では許昕(シュシン・同1位・中国)に2敗し、「中国との差が開いてしまった」と話した張本はどう調整してきたのか。
見逃せない試合になりそうだ。
水谷隼は世界ランキング2位の樊振東(ファンジェンドン・中国)と対決する。
2014年以降国際大会では5回の対戦があったが、未だに勝利していない強敵だ。
3連敗していた鄭栄植を破り、調子の良さを伺わせる水谷は悲願の初勝利なるか注目だ。
丹羽孝希は、フランスのシモン・ゴジ(同20位)と対戦する。
パラグアイオープンでは本戦1回戦で敗れたが、今回は挽回に期待がかかる。
■女子試合 組み合わせと見どころ
長﨑美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園)は中国選手を連破できるか
女子シングルス 2回戦
長﨑美柚 − 銭天一(中国)
平野美宇 − 伊藤美誠
橋本帆乃香 − 孫穎莎(中国)
女子ダブルス 準々決勝
平野美宇/石川佳純 − シャオ・ジェニ/ユ・フ(ポルトガル)
女子シングルスでは、朱雨玲を破った長?美柚が銭天一(チェンティエンイー・同151位・中国)と対決する。
3戦3敗の相手だが、朱雨玲を破った勢いを保ったまま勝利することはできるか注目だ。
また同士討ちを制して勝ち上がった平野美宇と伊藤美誠が、7月のオーストラリアオープンぶりに対戦する。
国際大会では5勝4敗と伊藤が一歩リードしている。
手の内を知り尽くした両者のハイレベルな試合は見逃せない。
橋本帆乃香は、アジア選手権覇者の孫穎莎(スンインシャ・同6位・中国)と対決。
アジア選手権の団体では、橋本と同じくカットマンの佐藤瞳が1ゲームを奪っている。
橋本は粘りのカットで孫穎莎に食らいつくことができるか期待だ。
また女子ダブルスでは、初戦を快勝した平野美宇/石川佳純が、木原美悠/長?美柚を破ったポルトガルのシャオ・ジェニ(同86位)/ユ・フ(同33位)と対戦する。
1回戦では攻めの早さや、変化で相手を圧倒した平野/石川はポルトガルのベテランの壁に挑む。
■混合ダブルス 準々決勝見どころ
水谷隼/伊藤美誠 − ディヤス・ヤコブ/ナタリア・パルティカ(ポーランド)
張本智和/早田ひな − 許昕/劉詩?(中国)
混合ダブルスでは韓国ペアを破った水谷隼/伊藤美誠ペアと、張本智和/早田ひなペアが準々決勝に臨む。
特に張本/早田は、世界選手権チャンピオンの許昕/劉詩?(リュウスーウェン・同5位・中国)と対決。
6月のジャパンオープンでは当時世界ランキング1位同士の樊振東/丁寧(ディンニン・同2位・中国)を破り、決勝で許昕/朱雨玲の圧倒的なラリー力の前に屈した。
今回は許昕越えに期待がかかる。
【日時】2019年10月04日(金)
【提供】Rallys