東京市場の原油先物価格 7か月ぶり高値 中東情勢を懸念
2020年1月6日 16時48分
アメリカ軍がイランの司令官を殺害したことを受けて中東情勢が緊迫化し、世界の原油の供給に悪影響が出るのではないかという懸念が強まり、6日の東京原油市場の先物価格は去年5月以来の高い水準になりました。
東京商品取引所では6日、ことし最初の原油の先物取引が行われ、取り引き開始直後から買い注文が出ました。
取り引きの中心となる先物価格は、先月は1キロリットル当たり3万8000円台から4万2000円台で取り引きされていましたが、午前中に一時4万4000円を超えました。これは去年5月下旬以来、およそ7か月ぶりの高い水準です。終値は4万3690円でした。
原油価格が上昇したのはアメリカ軍によってイランの精鋭部隊の司令官が殺害されたことを受けて今後、中東情勢が緊迫化し、周辺の産油国からの原油供給に悪影響が出るという懸念が広がったためです。
市場関係者は「今後、イランがアメリカに対し報復措置に出たり、周辺国の原油の生産や輸送に実際に影響が出たりした場合、原油価格はさらに上昇する可能性がある」と話しています。