>>931
その経典の文句は確かに法華経には書かれています。
日蓮が引用した箇所は妙法蓮華経普賢菩薩勧発品第廿八(巻八)の最後の方に確かにあります。
その他にも妙法蓮華経譬喩品第三(巻二)にも疾病罹患者・各種身体障害者に対する、かなり具体的なで生々しい模様が罪報として書かれています。
妙法蓮華経普賢菩薩勧発品第廿八にはインドのカースト制度を是認した職業差別も確かに書かれています。
「若し復た是の経典を受持せん者を見て、其の過悪をい出さん。若しは実にもあれ、不実にもあれ、此の人は現世に白癩の病を得ん」の部分は我が国では古来よりハンセン病患者に対する根深い差別の正当性を保障する経文とされてきたのです。
法華経を信仰している人は、例え疑惑があって、それが真実であっても、たんなる噂だったとしても、そう言うことを云々するだけで、悪性の重病になりますよ。
また何回生まれ変わっても不治の病に冒され、容姿は醜悪で人々から蔑まれますよ、と書かれています。
一方では法華経を信仰すると家畜を養う生業の人々には近寄らなくてすむようになりますよ、と書かれています。
これはインド古来の習俗や階級差別をある程度は認めることにより、一般大衆の信仰を獲得する狙いが経典を奉じる教団側にはあったのではないかと中村元氏は述べています。