7月に起きた長崎・佐世保の高1女子殺害事件で逮捕された同級生の少女A子(16)は精神鑑定にかけられている。
10月にA子の父親が自殺したことで、「真相解明がさらに難しくなり、裁判が長期化する恐れが出てきた」(捜査事情通)。
あれから5カ月。
佐世保の街を再度、訪ねてみた。
事件が残した爪痕は深すぎるようだ。
地元住民がこう言う。
「被害者と加害者の2人の少女が通っていた高校では定期的に集会を開くなど、今でも事件を引きずっている。殺害現場のマンションや父親の自宅は、いまだに“観光地”になっています」
現場マンションは商店街に近く、そこそこ値が張る優良物件だったが、事件後、退去者が増えて「取り壊しの話まで出てきています」(地元不動産業者)。
父親が住んでいた“豪邸”は雑草が生い茂り、周囲は落ち葉にまみれていた。
「電気はいつも消えたまま。住んでいる様子はない。事件直前に父親と再婚した30代の継母は、父親の自殺後、東北の実家に戻ったと聞きました。都内の有名大に進学したA子の兄は、退学してしまったようです」(地元メディア関係者)
父親が経営していた県内最大の弁護士事務所は名前を変え、共同経営者だった弁護士が引き継いだというが、「経営はなかなか厳しいようです」(地元メディア関係者=前出)。
事務所の表札には、父親の名字の部分にガムテープが貼ってあった。
「A子は自殺した父親の遺体と対面した。顔色ひとつ変えず、無表情だったといいます」(捜査事情通=前出)
【日時】2014年12月30日(火)
【提供】日刊現代