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■メディアの露出が多い新党
衆議院議員総選挙まっただなかの2017年10月。

テレビ番組のキャスターが口を揃えていうところの「公平な報道」がどの程度のレベルで実現しているかが気になるところです。

公平といえば、メディアが露出させる質的・時間的分量の問題があります。

小池百合子東京都知事が新党「希望の党」を立ち上げてからというもの、どこの局でも希望の党が他を圧倒する取り上げられ方をしていたといえるでしょう。

その希望の党に“合流”を図った民進党と、そこから離脱した立憲民主党の露出も多くなっています。

メディア自身が発言しているように、こうした状況は自民党などの他党を忘れさせることにつながるものであり、公平な報道とはかけ離れたものです。

選挙戦が始まって、とりあえず時間的な配分には若干の配慮があるようです。

もっとも、今回の総選挙は露出の多い党の他には、国民の知名度が高い党ばかりが戦っているため、完全に埋没してしまう諸派や無所属候補は多くはありません。

ことの是非は別として、政権選択選挙であることを前提とすれば、政権に関与するには明らかに少なすぎる勢力の扱いはこんなものというのが実情です。

そもそも、希望の党などの関心を引き付ける新党ができれば、そちらにシフトするのは仕方がない面もあります。

■小池新党の結果にかかわらず新党ブームは続く
投票結果はわかりませんが、小池新党である希望の党は、かつて幾多の新党が通ってきた「新党ブーム」の総決算のようなものだといえるでしょう。

これまでの新党にはなかったものまでひっくるめて、多くの話題と状況を提供していることは間違いありません。

しかし、総決算だからといって、希望の党を最後に新党ブームが起こらないということは考えられません。

人間は新しいものに興味を注ぐ生き物です。

政党についても同じことで、新党ができれば必ずブームになります。

但し、世間的に極端だと思われるような団体は除きます。

個人だけでなく、メディアも自社の方針に合致しない極端な団体を取り上げようとしないからです。

さて、ブーム自体は悪いことではありません。

その新党が国家・国民のためになる政党であれば、どんどんブームを巻き起こしてもらいましょう。

問題は、中身を置いてきぼりにしたブームです。

雰囲気に流されると政治は無茶苦茶になります。

投票日は10月22日です。

支持政党を持つオヤジも、持たないオヤジも、自分の一票を投じに投票所へ足を運びましょう。

新党も旧党も関係なく、しっかりと中身を検討したうえでの投票行動が求められています。

自民党が単独過半数を確保するのか、自公連立政権が維持されるのか、安倍首相は続投するのか、はたまた希望の党が存在を示すのか、リベラル勢力が立憲民主党に終結するのか、社民党や共産党、維新やこころの議席はどうなるのか。

現実的には、自民党の落とした議席をどこが持って行くか、希望の党がどれくらい持って行けるかが政局のポイントになりそうです。

もちろん、自公連立が揺らぐほどの与党大敗があったときの話です。

誰を支持するかに関係なく、開票が待ち遠しくなる秋の夜長です。