経済評論家の杉村富生氏はパソナについてこう話す。
「政府や行政とつながりがあり、そこから仕事を受ける企業は少なくありませんが、パソナは建設業界を除けば代表的な存在でしょう。こうした会社は、ある程度の癒着がないと仕事になりませんが、あまりに権力にベッタリだと問題が発生するものです。菅首相の息子を入社させた東北新社の接待問題は象徴的なもので、一度問題が起こると、会社の信用やイメージを始め、あらゆるものがダメージを受けます。株式市場では長期的に利益を出し続ければ評価されますが、時の政権に近づきすぎる危うさをはらんでいると言えるでしょう」
外食や旅行など、コロナ禍で大打撃を受ける業界をよそに、パブリックセクターを収益源に業績を大きく伸ばしているパソナ。不公平感だけでなく、企業運営に危うさが漂っている。