実際には薬効のない薬剤でも、「薬が効く」と信じることで本当に効果が現れることがある。これをプラセボ効果という。これとは反対に、例えば薬や担当医に対する不信感があると、薬剤の効果が落ちてしまうことがある。これをノセボ(ノシーボ)効果という。
Haas氏らは今回、システマティックレビューにより抽出したCOVID-19ワクチンに関する12件の臨床試験を対象にメタアナリシスを行い、試験対象者における有害事象(AE)の発生率を調べた。解析は、AEについて報告した4万5,380人〔プラセボ(生理的食塩水)接種群2万2,578人、COVID-19ワクチン接種群2万2,802人〕を対象に行われた。
その結果、プラセボ接種群では初回接種後に、35.2%が全身性AEを1つ以上、16.2%が注射部位の痛みなどの局所性AEを1つ以上訴えていたことが判明した(ワクチン接種群ではそれぞれ、46.3%、66.7%)。プラセボ接種群とワクチン接種群でのAE発生率の比から、ワクチン接種群での全身性AEの76.0%、局所性AEの24.3%はノセボ効果により生じたものと計算された。
2回目の接種後におけるプラセボ接種群でのAEの発生率は低めで、31.8%が全身性AEを1つ以上、11.8%が局所性AEを1つ以上報告していた(ワクチン接種群ではそれぞれ、61.4%、72.8%)。初回接種時と同様にワクチン接種群でのノセボ効果を計算したところ、全身性AEの51.8%、局所性AEの16.2%が同効果により生じたものと推定された。プラセボ接種群が報告した全身症状で多かったのは、頭痛(初回19.3%、2回目16.2%)と倦怠感(初回16.7%、2回目14.9%)であった。
Haas氏らは今回、システマティックレビューにより抽出したCOVID-19ワクチンに関する12件の臨床試験を対象にメタアナリシスを行い、試験対象者における有害事象(AE)の発生率を調べた。解析は、AEについて報告した4万5,380人〔プラセボ(生理的食塩水)接種群2万2,578人、COVID-19ワクチン接種群2万2,802人〕を対象に行われた。
その結果、プラセボ接種群では初回接種後に、35.2%が全身性AEを1つ以上、16.2%が注射部位の痛みなどの局所性AEを1つ以上訴えていたことが判明した(ワクチン接種群ではそれぞれ、46.3%、66.7%)。プラセボ接種群とワクチン接種群でのAE発生率の比から、ワクチン接種群での全身性AEの76.0%、局所性AEの24.3%はノセボ効果により生じたものと計算された。
2回目の接種後におけるプラセボ接種群でのAEの発生率は低めで、31.8%が全身性AEを1つ以上、11.8%が局所性AEを1つ以上報告していた(ワクチン接種群ではそれぞれ、61.4%、72.8%)。初回接種時と同様にワクチン接種群でのノセボ効果を計算したところ、全身性AEの51.8%、局所性AEの16.2%が同効果により生じたものと推定された。プラセボ接種群が報告した全身症状で多かったのは、頭痛(初回19.3%、2回目16.2%)と倦怠感(初回16.7%、2回目14.9%)であった。