>>940
SDCは海中投入されるときに実際の作業深度の圧力よりわずかに加圧されます。この時ダイバーの一部はDDCに残ります。潜水作業中になにかあった場合でも加圧期間が必要な為に、すぐに向かう事はできないため、あらかじめ予備人員の加圧も行っておき不測の自体に備えるためです。
実際に大深度に潜水する
SDCが作業深度に到達するとすこし減圧されハッチが開き、潜水作業が開始されます。この時も全員が作業に出るのではなくSDCに一名以上が残り、作業ダイバーの補助を行うことで危機管理に努めます。大深度では水温がかなり低くことや、呼吸ガスに使用するヘリウムの熱伝導性の高さからダイバーの体温が容易に奪われてしまいます。
その為、ダイバーの潜水服には温水が循環する仕組みとなっており生命維持に重要な機能となっています。SDCに残ったダイバーはこの温水管理をするという重要な任務があります。実際の作業限界時間は深度によってことなりますが、海上自衛隊では450m潜水の時では1時間の作業を行ったとのことです。
減圧処理を行う
作業が終わるとダイバーはSDCに戻ります。SDCは加圧状態を維持したまま引き上げられ、再度DDCとドッキングします。ダイバーはDDCにもどり、ここで減圧処置を受けます。加圧よりも慎重に行う必要があるため、相当な減圧期間が必要になります。450m潜水の時には20日間の減圧期間となったとのことです。