「ねぇ、先生!はるみからなんか聞いてませんか?」
落ち着いて…みずきちゃん。
「誰かにつけ回されてるとか、何かそういう話をしていませんでしたか?」
落ち着きなさいっ!相談内容は口外できないってこと知ってるでしょ?
「そうですよね…(透視中)」
…ルール違反ね。この部屋に入ったら人の心は読まないって約束だったでしょ。
はるみちゃんの死はショックかもしれないけど、今日のみずきちゃんなんか変よ。
「なんではるみが殺されなきゃならないの!だって危険を感じ取る能力なら…」
彼女は自分の能力を忌み嫌っていたわ。
だから、わざと使わなかったんじゃないのかな?その気持ちわかるわよね?
人の心を覗くことがどんなに嫌なことか知ってるでしょ。
チカラを使うぐらいなら…って、彼女、死を選択したんだと思うわ。
「馬鹿よそんな選択。私だったら、嫌いな能力を使ってでも生き延びてやるわ」
生き延びるって、べつにあなたが狙われている訳じゃないでしょう?
「本当にそう思ってます?本当に気づいてないんですか?
この事件の被害者は全員が何らかの特殊能力を持っているんです。
彼女たちが殺されたって言われてる日、私の中で何かがグシャって潰れたんです。」
潰れる?
「私たちって、同じ種の死には敏感なんです。
さなえも潰れるのを感じたって言ってました。」
だから狙われる可能性があるっていうの?考え過ぎじゃない?
「この状況なら誰だって警戒します!」
でも、誰が何のために能力者を殺すっていうの?
「だからそれを調べるんです。」
どうやって?
「都市伝説の彼女に会ってきます。
彼女ならきっと、この事件の裏に何があるか必ず突き止めてくれると思うんです。
どうかしました?」
あなた、強くなったわね。ここへ来たばかりの時はモロくて壊れやすい精神だったのに…
「きっと、先生のカウンセリングがあったから強くなれたんじゃないですか?」
そう言ってくれるとすごく嬉しいわ。
[匿名さん]