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コヤニスカッツィ
全くナレーションがなく全編映像と音楽のみで考えさせる文明批評ドキュメンタリー映画。

人類初の有人月周回軌道飛行と地球への無事帰還を成しとげることとなるアポロ８号打ち上げのサターン5型ロケット。後半、爆発炎上するのは1957年に初めて打ち上げ成功することとなるアトラスロケットの、当時繰り返していた打ち上げ失敗の映像の一つ。
サターン５型ロケットはさながらバベルの塔のごとき巨体でそびえ立ち、火山噴火を思わせる怒涛の噴射で徐々に高度を上げていく。人類による神の領域への挑戦を思わせる。その天罰のように、爆発炎上し、イカロスの失墜のごとく墜落するのは、いつのまにか切り替わっているアトラスロケットの事故映像。
アトラスロケットの頃に屈しなかったので、ロケット技術はアポロの実現に漕ぎ着けた。ロケット開発は挑戦と失敗の繰り返しのループを脱するたびに宇宙へ一歩一歩近づいていく。人類はどこへ向かっていくのか。