群馬県草津町の草津白根山では、今年1月に噴火があった本白根山の北に位置する火口湖付近を震源とする火山性地震が多く発生しており、今月22日以降の発生回数が400回を超えた。
気象庁は、噴火警戒レベル2を維持して、火口から約1キロ範囲への立ち入りを禁止している。
今年1月に噴火した本白根山から約2.5キロ北に位置する湯釜は、21日の夜以降、火山性地震が相次ぐようになり、22日には216回観測。
その後、地震活動は減少しつつあるが、26日午後3時までの5日間の発生回数は408回にのぼった。
26日に上空から観測を行った気象庁によると、前回2月の観測時と比べて、湯釜火口北側などの噴気や、地表の高温域に大きな変化はなかった。
火口の南西側では1週間ほど前から、地面の傾きを測定する傾斜計が地殻変動をとらえていたが、22日昼ごろに、その動きが反転。
23日以降は変動の幅は小さくなったものの、いまもまだ続いているという。
気象庁は、引き続き、火山活動が高まっており、突然の噴火に伴って噴石が飛散するおそれがあるとして、火口から約1キロ範囲への立ち入りを規制している。
草津白根山は、西側に白根山、逢之峰、本白根山が並び、白根山の尾根には湯釜や涸釜(かれがま)といった火口湖が3つある。
これまでに観測された噴火の多くは白根山周辺で起こり、1982年〜1983年にかけては、湯釜や涸釜で小規模噴火が相次いだ。
東日本大震災以降は、湯釜の北で地震活動が活発化している。
【日時】2018年04月27日(金) 10:42
【提供】ハザードラボ