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■簡単に拡散される住所や家族構成
かつては、よほどの事件を起こさない限りは、誰がどのような事件を起こしたかというのは、近所のウワサレベルでしか耳にしなかったかと思います。

でも、それが今では、軽微な犯罪であっても名前がネット上に曝され、さらには自宅の住所や外観写真、家族構成や職業などまでも、どんどん拡散されるようになりました。

しかも、厄介なのは、必ずしも正しい情報ばかりが拡散されるわけではなく、まったくの濡れ衣であるのに、自分や家族の情報が出回ることになり、イタズラ電話や嫌がらせの宅配便などが届くようなこともあります。

このような時代の中で、難しいのは子供を持つ親の責任です。

未成年の子供が事件を起こしても、通常は氏名が公表されることはありません。

しかしながら、SNSなどが絡んだ事件となりと、たちまちネット上で本人特定が始まり、割に短時間で顔写真と本名が拡散されます。

もし、学校名や住所まで曝されれば、引っ越しを余儀なくされることでしょう。

ただ、本当に怖いのは、自分の子供が情報を拡散する側であった場合です。

正しい情報でも誤った情報でも、情報を拡散してしまったことにより、特定の人や家族が被害を被ったのであれば、その責任は親が負うことになります。

■何歳までが親の責任となるのか
一般的には、子供が未成年の間は親が責任を負うことになります。

責任とは一般的に金銭的な賠償になることでしょう。

また、義務はありませんが、好意に期待をして親に金銭的な救済を求める被害者もいます。

もちろん、成人した子の責任を負う義務はないと突っぱねることも可能ですが、このような行為もまたネット上で拡散されてしまうこともあり、できれば個人で解決しようとせず、裁判を通して解決を図るか、弁護士に一任するのがベストかと思います。

とはいえ、これらも無料でできるわけではないので、結局のところ、いくらかの出費は免れないことでしょう。

■親は子供を監視し続けるべきなのか
親が子供の責任を負うとなると、如何に子供を監視するかと悩む人もいるかと思います。

監視といえば聞こえは悪いですが、子供がどこにいるのかを常に把握でき、危険な場所にいるときや子供からSOSが発せられたときに警備員を向かわせるようなサービスもありますし、子供が日頃SNSでどのようなやり取りをしているのかも把握しようと思えばできてしまいます。

しかしながら、これでは親がまるで子供を信用していないことになり、子供に知られれば親子関係にヒビが入りかねません。

子供が何か事件や事故を起こした場合、親の責任の範疇は最終的には裁判所が判断することになりますが、一般的な注意監督を怠っていなければ、重い責任を問われることは少ないので、これまでに大きな問題を起こしたことのあるような子供でない限りは、子供の自主性に託した方が良いでしょう。

とはいえ、何かの事件や事故が発生した場合には、親の行動が子供の心を変えるきっかけになるので、しっかりとした対応で相手と接する姿勢は不可欠かと思います。