12月21日(水)13時ごろデンパサルの南方海域(インド洋)653kmの位置にできたサイクロンがバリ島に強風をもたらしていましたが、やっと遠ざかって行ったようで、今は激しい風からもっと穏やかな状態に回復しています。
イヴェットと名付けられたこのサイクロンは中心部の風速75kmで、毎時3kmの速度で東~南東の海上へ移動して行ったようです。
BMKGの発表によれば、先週末から発生していたジャワ~バリ~西ヌサトゥンガラ上空の収束帯がイヴェットに強く影響されて、バリ島~ロンボック島~スンバワ島に嵐をもたらしました。
バリ島では山寄の地域に大量の雨を降らせており、ブレレン県で一日の降雨量が192mm、カランガスム県103.5mm、タバナン県249mm、バドゥン県217mmといった大雨が記録されています。
特にバリ島の中央とも言えるブドゥグル(Bedugul)地区は土石流に見舞われたようで、ブラタン湖(Danau Beratan)・ウルンダヌ寺院(Pura Ulun Danu)・エカカルヤ植物園(Kebun Raya Eka Karya)などに被害が出ており、土石や押し流された樹木などの清掃のために植物園は閉園したとのことです。ウルンダヌ寺院一帯も交通の便が悪くなっており、清掃が行われているため訪問に良い状況ではなさそうです。
ブドゥグル地区の訪問を計画されていた方は、先に現場の状況を確認なさるほうが良いでしょう。
またスンバワ島ビマ地区もたいへんな状態になっているようです。
余談になりますが、21~23日の間、山寄の地域は大雨でも、バリ島南部のブキット地区ではほんの数回、軽い雨が短時間にあっただけで、雨らしい雨は降っていません。天気予報は雨でも、バリ島全体から見れば雨は局地的なものでしかなく、島中が雨というわけではない、ということがそこから確認できると思われます。