このwsws誌記事の内容から浮かび上がってくることだが、現在ウクライナとされている地域は、まるで最初から分裂と紛争を宿命づけられているかのようだ。特にキエフを中心とするこの国の北西側半分は、近代初期から21世紀の現在に至るまで、常に、ユーラシア大陸の覇権を確保しようとする西ヨーロッパとアメリカの西側帝国主義にとって最重要な戦略的拠点の一つであり続ける。そしてその覇権への意欲の今日的な現われが2013年の後半以来続く危機的な状況である。そして、この地域から世界の地理と歴史を見据えるならば、二つの世界大戦、ロシア革命、冷戦とソ連解体というような歴史の区切りが単に表面上の色分けに過ぎないことに気付かざるを得ない。
[匿名さん]
アメリカと西側勢力は「民主主義・自由主義」を旗印として掲げ、第二次大戦後の冷戦期間中にはラテンアメリカ諸国を軍事独裁とファシズムの巷に変えたうえでネオリベラル資本主義で食い荒らしていった。そしてソ連邦解体以降は多くの東ヨーロッパとバルカン半島のナショナリスト勢力を利用しながら分裂と混乱を次々と作り上げた果てに、それらの地域をネオリベラル資本主義の餌場に変えていった。そのナショナリスト勢力は、特にウクライナでは明白なのだが、基本的に、大富豪の上流階級が財政支援を行い、中産階級の一部によってファシズムが理論化・組織化され、街のヤクザやサッカーファンを装うならず者たちの実行部隊によって形作られるものである。その周辺で西側勢力から派遣された「人権団体」を名乗る種々のNGOがこのナショナリストと西側勢力との連携を作っている。アメリカとEUはこのような政治工作と実行部隊の武装・訓練に、各国国民から税金として巻き上げた膨大な資金をつぎ込んでいる。
[匿名さん]
この事実を目の前にすれば、第二次世界大戦を「ファシズム(全体主義)vs民主主義・自由主義」と描いて後者の勝利を称えてみせる学校教科書的歴史観など、単なる悪質な帝国主義プロパガンダにすぎないことが明らかになるだろう。この歴史観を大前提にして、ヨーロッパの一部や日本で起こっているナチス・ドイツや軍国日本を肯定する傾向に向かって、口角泡を飛ばして「修正主義」と呼ぶ人々がいる(残念ながらwsws誌を含めて)わけだ。しかしそれは「修正」でも何でもない。同一のプロパガンダの裏と表をひっくり返しただけの単なる茶番に過ぎない。(日本で憲法の改正を叫ぶ勢力がただの一度たりともアメリカの侵略主義・戦争政策とネオリベラル資本主義を否定したことが無いのがその何よりの証拠だ。)今まで当サイトで申し上げてきたとおり、「民主主義・自由主義」を標榜してきた勢力こそがファシズムの本体に他ならない。
[匿名さん]
さらにもう一つ、現在の事実を通して浮かび上がってくる「歴史」という名のプロパガンダのほころびが明らかにされるべきだろう。このwsws誌の記事には全体として、「ファシズム/ナチズム=反ユダヤ主義」という図式が「アプリオリな真実」、「不動の方程式」として貫かれているようである。最も伝統的で典型的な「左翼らしさ」と言えるのだろうが、しかし実際には、かつてのナチ同盟者を英雄と称えるスヴォボダや右派セクターを最も熱心に支えているアメリカ人(ヌーランドを始めとするネオコン)の多くがユダヤ系人士あるいはその信任を得ている者たちであり、さらにウクライナの右翼政党自体が地元のユダヤ人大富豪の手厚い援助を受けて活動しいる。そして大統領になったポロシェンコはユダヤ・マフィアの親分、また彼と大統領選を戦ったティモシェンコもユダヤ系、現首相ヤツェニーク自身を含め政府閣僚にはユダヤ系人士が多く見られる。ファシズムの中核を為しているのは支配階層の中にいるユダヤ人たちなのだ。
[匿名さん]
これらの諸事実を、歴史の皮肉、あるいは歴史の不条理と言うべきだろうか。しかし、皮肉も何も、いま現在目の前にある事実はこの通りなのだ。現在を歴史と照らし合わせてみてそれが「皮肉」あるいは「不条理」と映るのなら、逆にその歴史観の方を疑うべきだろう。現在の事実の原因は過去にしか存在しえないのだ。 単純な話である。 ウクライナを含む現代の東ヨーロッパ情勢は、第二次大戦後の「パックス・アメリカーナ」の中で定着させられた世界観と歴史観の、真の意味での修正を、最も鋭く求めている。そしてそのことが、日本を含む西側世界の多くの人々(特に知識階層)に、ウクライナで起こっている事実から目をそむけさせる理由となっているのかもしれない。
[匿名さん]
事の本質は、「○○主義vs△△主義」、「○○国vs△△国」、「○○人vs△△人」等々の対立図式に目をくらまされているうちは感知されることが無いのだろう。経済破たんと文化的混乱、戦争や動乱を利用しながら、あらゆる人種や民族や国民を上下方向に分断して、政治・経済・情報の3方面にわたる「1%と99%」の支配・被支配の構造 を世界規模で完成させ固定しようとする動きの危険性の方がもっと本質的なのではないかという感想を、改めて持つ。
[匿名さん]
ファシズムを起こしたのはユダヤ?まさか。
一般のユダヤ人と裏の支配層のユダヤ人がいて、裏の支配層のユダヤ人がユダヤ人虐殺を計画したというのか。ドイツ人をあおってホロコーストを起こし、ウクライナ人やロシア人をあおってポグロムを起こし・・・。まさか。同胞の虐殺により支配を完成させる。常人の感覚を超えている。
[匿名さん]