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クマを生き残らせたいなら、人間と近づけてはいけない
保存生物学という分野がある。動物の種や生態系にとっての大きな脅威を見つけ、取り除く方法を探るというものだ。それらの研究に照らし合わせるとわかっていることがいくつかあるので同研究をもとに紹介したい。
1、ヒグマなどの大型肉食動物は、人間の活動やインフラが近い地域で死亡率が高い。
2、ヒグマの生息地周辺での廃棄物管理やヒグマを避ける方法についての教育を強化することで、ヒグマの人間への慣れや食べ物への依存を減らし、人間とヒグマの衝突やヒグマの死亡率を下げることができる。
3、ヒグマの生息地の連結性を保護・復元し、遺伝子の多様性と流動性を支えることが、将来の管理努力の目標となるべき。
4、経済への負の影響を減らすためには、アクセス制限や不要な道路を無くしてしまうなどの対策が有効だ。
特に、<2>は大事なものではないだろうか。人間のゴミなどをあさったり、食料をクマがはいれるところにおいてしまっていることで、クマに人間の近くには食料があると認識させてしまうということだ。特に人間に慣れやすいとされる子どものクマには注意が必要だろう。
結局のところ、クマとの共生とは、クマのプーさんと親友クリストファー・ロビンのような関係性では決してないということである。人間とクマは完全に隔絶して、お互いに関心を持たなくて済むような「共生」を目指すということだ。クマの住環境を悪化させ続けている人間は、せめてもの環境整備を続けていく必要があろう。