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ロシアにもウクライナにもファンがいる
「私の知り合いのロシア人も本当にBUCK-TICKのことが好きで、BUCK-TICKの、そして櫻井さんの魅力を片言の日本語と英語を交えて聞かされたことを覚えています。歌詞を読むために日本語を覚え、何時間もかけてモスクワのレコードショップに音源を買いに出てきたファンもいました
今でこそネットを通して日本の曲を聴くことができるようになりましたが、少し前のロシアではなかなか大変なことでした。それにも関わらずBUCK-TICKの曲を買い求め、聞いてきたんです」
しかし、同バンドは36年の活動期間中、海外公演を行うことはほとんどなかった。ロシアでもBUCK-TICKが楽曲を披露したことはない
「いつかロシアでも公演をしてもらいたい、とファンは待っていましたが、櫻井さんがロシアのステージに立つことはかないませんでした」
前出のメタルバンドファンの男性は言葉少なにそう語った
同バンドの楽曲の中には戦争をテーマにしたものがいくつかある。櫻井氏は一貫して音楽を通して反戦・平和を訴え続けていた
「戦争が始まってからのライブで、BUCK-TICKにはロシアだけでなく、ウクライナにもファンがいる事を伝えてました
そして両国のファンからメールを貰ってた事を話し、2人とも幸せになってほしい、と……。櫻井さんは戦争に対しても人一倍心を痛めていました。いつか両国のファンが一緒にライブに参加する日が来るのを待っていたはずです」
同バンドには『極東より愛をこめて』という曲がある
ロシアファン達も櫻井氏の訃報を悲しんでる。もちろん、ウクライナのファン達もだ
櫻井氏が命をかけて歌い続けた極東からの「愛」。ファンたちがその思いを継ぎ伝え続けていくだろう