そんな天龍を見ていて、阿修羅も気張った。
何回かに一度は阿修羅が身銭を切っていたし、合宿所に寝泊まりすれば、夜は合宿所組を焼肉屋に連れて行ったり、クラッシュギャルズで大ブレークしていた、地元、長崎のかわいい後輩、長与千種や他の女子プロレスラーたちにも近くで試合が重なったりすると気前良くご馳走し、タクシー代まで払っていた。
また(給料の安い)若手には月20万の小遣いを渡していたし、持ち金が少ないときでも「俺は腹の調子が悪いから、お前ら食え」と自分は食べるのを我慢しておごったり…という具合。
当時、家庭がうまくいってなかった阿修羅は、若い連中が飲み食いする顔を見るのが一番の楽しみだった。そのうちに借金が膨れ上がり、試合会場には借金取りが来るようになってしまったのだった。
天龍と二人で走り出して、しばらくしてある日、阿修羅は馬場の行きつけの東急ホテルのオリガミに呼ばれた。
「給料をを上げてやる。天龍と同じにしてやる」ということだった。
全日本時代、阿修羅は馬場と直接話した事はほとんどない。
当然ファイトマネーで不満を言った事も一度もなかった。
唐突にギャラが5割増しになった。
理由はすぐに分かった。
天龍である。
見かねた天龍が馬場に話をつけたのだ。
もちろん阿修羅からも天龍からもこの話はお互い未だにしていないという。
しかし、ギャラが5割増しになった所で阿修羅の気前の良さも5割増しになったのは言うまでもない。
何回かに一度は阿修羅が身銭を切っていたし、合宿所に寝泊まりすれば、夜は合宿所組を焼肉屋に連れて行ったり、クラッシュギャルズで大ブレークしていた、地元、長崎のかわいい後輩、長与千種や他の女子プロレスラーたちにも近くで試合が重なったりすると気前良くご馳走し、タクシー代まで払っていた。
また(給料の安い)若手には月20万の小遣いを渡していたし、持ち金が少ないときでも「俺は腹の調子が悪いから、お前ら食え」と自分は食べるのを我慢しておごったり…という具合。
当時、家庭がうまくいってなかった阿修羅は、若い連中が飲み食いする顔を見るのが一番の楽しみだった。そのうちに借金が膨れ上がり、試合会場には借金取りが来るようになってしまったのだった。
天龍と二人で走り出して、しばらくしてある日、阿修羅は馬場の行きつけの東急ホテルのオリガミに呼ばれた。
「給料をを上げてやる。天龍と同じにしてやる」ということだった。
全日本時代、阿修羅は馬場と直接話した事はほとんどない。
当然ファイトマネーで不満を言った事も一度もなかった。
唐突にギャラが5割増しになった。
理由はすぐに分かった。
天龍である。
見かねた天龍が馬場に話をつけたのだ。
もちろん阿修羅からも天龍からもこの話はお互い未だにしていないという。
しかし、ギャラが5割増しになった所で阿修羅の気前の良さも5割増しになったのは言うまでもない。