こうした状況の中、政府は若者世代のワクチン3回目接種の促進と催事の需要喚起策として検討していた「イベントワクワク割」の実施を急がない方向に切り替えた。
経済官庁のある幹部は「参院選前のコロナ再拡大を防ぎたいなら5、6月に何もしないのが吉。放っておいても消費がいいなら、そこで無理にやる必要はないという考え方は官邸にあるかもしれない」と話す。
日銀内でも、消費を控えていた人々のペントアップ需要がゴールデンウィークに発生し、サービス産業を押し上げる構図になるとの見方がある。
<相次ぐ値上げ、生活の「ハードル上がった」>
ただ、大型連休以降もサービス消費が順調に回復していくかは不透明だ。ウクライナ情勢の影響でエネルギー価格や原材料価格が高騰。急速に進む20年ぶりの円安も輸入物価を上昇させる要因となり、食料品や生活関連用品など幅広い分野で値上げが相次いでいる。
すでに消費者の日常生活では、節約意識の高まりもみられてきた。
「赤ちゃんがいるので、おむつ、ミルク、お尻ふきは必需品。チラシが入った時を狙ってお店に行って箱買いするようになった」。9歳と3歳の男の子、1歳の女の子を子育て中の埼玉県吉川市の主婦、高橋麻衣子さん(42歳)はこう話す。
最近は隣町まで買い物の範囲を広げて「買い回り」するようになった。スーパーでは事前にリストを作って無駄な買い物を控え、価格が安いプライベートブランドを購入するケースも増えた。
東京都港区で働く、社会人2年目の郷萌花さん(23歳)。奨学金の返済が始まった社会人1年目もそれほど余裕はなく、洋服や化粧品の購入を最低限に抑えていたが、「最近ハードルがさらに上がった」という。ランチはなるべく手づくり弁当、夜は自炊するようにして節約している。
経済指標にも消費者マインドの冷え込みは表れ始めている。内閣府が発表した消費動向調査によると、3月の消費者態度指数(2人以上の世帯・季節調整値)は32.8と、3カ月連続悪化。2021年1月以来の低い水準となった。
経済官庁のある幹部は「参院選前のコロナ再拡大を防ぎたいなら5、6月に何もしないのが吉。放っておいても消費がいいなら、そこで無理にやる必要はないという考え方は官邸にあるかもしれない」と話す。
日銀内でも、消費を控えていた人々のペントアップ需要がゴールデンウィークに発生し、サービス産業を押し上げる構図になるとの見方がある。
<相次ぐ値上げ、生活の「ハードル上がった」>
ただ、大型連休以降もサービス消費が順調に回復していくかは不透明だ。ウクライナ情勢の影響でエネルギー価格や原材料価格が高騰。急速に進む20年ぶりの円安も輸入物価を上昇させる要因となり、食料品や生活関連用品など幅広い分野で値上げが相次いでいる。
すでに消費者の日常生活では、節約意識の高まりもみられてきた。
「赤ちゃんがいるので、おむつ、ミルク、お尻ふきは必需品。チラシが入った時を狙ってお店に行って箱買いするようになった」。9歳と3歳の男の子、1歳の女の子を子育て中の埼玉県吉川市の主婦、高橋麻衣子さん(42歳)はこう話す。
最近は隣町まで買い物の範囲を広げて「買い回り」するようになった。スーパーでは事前にリストを作って無駄な買い物を控え、価格が安いプライベートブランドを購入するケースも増えた。
東京都港区で働く、社会人2年目の郷萌花さん(23歳)。奨学金の返済が始まった社会人1年目もそれほど余裕はなく、洋服や化粧品の購入を最低限に抑えていたが、「最近ハードルがさらに上がった」という。ランチはなるべく手づくり弁当、夜は自炊するようにして節約している。
経済指標にも消費者マインドの冷え込みは表れ始めている。内閣府が発表した消費動向調査によると、3月の消費者態度指数(2人以上の世帯・季節調整値)は32.8と、3カ月連続悪化。2021年1月以来の低い水準となった。