語で空手教え10年 彦根のノット夫妻
棒を使った空手の形を披露するロバートさん(右)と妻の智恵さん=彦根市東沼波町で
写真
英語で空手を教えている彦根市東沼波町の「ブラックベルトイングリッシュ」が開設から10年たち、多くの老若男女が英語に親しみながら汗を流している。教えているのは空手歴40年の米国人ロバート・ノットさん(48)=七段=と智恵さん(47)=二段=夫妻。自宅横に建てた道場で3歳から60歳代の約140人が学んでいる。
ロバートさんが空手を学び始めたのは七歳の時。父親と一緒に近所の道場に通い出した。十一歳で引っ越しに伴って道場を変えたが、そこでの練習は子どもだったロバートさんには厳しすぎたという。けんかが強くなるために通っているような大人が多く、けがが絶えなかった。二年間ほど通ったが、耐えきれずにやめようと思った。そのとき母親の勧めで別の道場に行き、現在も師事する恩師に出会えたという。
一九九七年に一年間英語の教師として彦根市に来た時、智恵さんと出会った。帰国して結婚。十年間ほど米国で暮らしていたが、日本で空手道場を開きたいと再び彦根に来て、二〇〇九年三月にブラックベルトイングリッシュを開設した。
練習ではまず道場訓を英語で唱和する。ロバートさんはすべて英語で指導。「ベンド ユア ニー(ひざを曲げて)」「フェース ユア パートナー(相手の方に向いて)」などと声をかける。道場生たちも「イエッサー」と返答する。道場生の理解が不十分と感じられた時は智恵さんが通訳する。机で理解する英語ではなく、実際に使われる英語に慣れてもらう効果があるという。
道場では、空手を基本に、テコンドーやキックボクシング、護身術なども取り入れる。厳しすぎる指導で空手を嫌いになりかけた経験から、決して無理はしない。それでも子どもたちには、道場に出入りするときの礼などマナーはしっかりと教え、けじめをつける指導に力を入れる。大人には楽しく、それでいて武術という空手本来の意味を大切に、いざというときには役に立つ技が身に付くよう指導している。
空手だけでなく剣道、柔術、テコンドーなども学んだロバートさんは「将来は英語でさまざま武術を教える武術学校のような道場をつくりたい。さらに空手を学んだ生徒が彦根を離れても学び続けられるような仕組みも考えたい」と夢を膨らませる。
棒を使った空手の形を披露するロバートさん(右)と妻の智恵さん=彦根市東沼波町で
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英語で空手を教えている彦根市東沼波町の「ブラックベルトイングリッシュ」が開設から10年たち、多くの老若男女が英語に親しみながら汗を流している。教えているのは空手歴40年の米国人ロバート・ノットさん(48)=七段=と智恵さん(47)=二段=夫妻。自宅横に建てた道場で3歳から60歳代の約140人が学んでいる。
ロバートさんが空手を学び始めたのは七歳の時。父親と一緒に近所の道場に通い出した。十一歳で引っ越しに伴って道場を変えたが、そこでの練習は子どもだったロバートさんには厳しすぎたという。けんかが強くなるために通っているような大人が多く、けがが絶えなかった。二年間ほど通ったが、耐えきれずにやめようと思った。そのとき母親の勧めで別の道場に行き、現在も師事する恩師に出会えたという。
一九九七年に一年間英語の教師として彦根市に来た時、智恵さんと出会った。帰国して結婚。十年間ほど米国で暮らしていたが、日本で空手道場を開きたいと再び彦根に来て、二〇〇九年三月にブラックベルトイングリッシュを開設した。
練習ではまず道場訓を英語で唱和する。ロバートさんはすべて英語で指導。「ベンド ユア ニー(ひざを曲げて)」「フェース ユア パートナー(相手の方に向いて)」などと声をかける。道場生たちも「イエッサー」と返答する。道場生の理解が不十分と感じられた時は智恵さんが通訳する。机で理解する英語ではなく、実際に使われる英語に慣れてもらう効果があるという。
道場では、空手を基本に、テコンドーやキックボクシング、護身術なども取り入れる。厳しすぎる指導で空手を嫌いになりかけた経験から、決して無理はしない。それでも子どもたちには、道場に出入りするときの礼などマナーはしっかりと教え、けじめをつける指導に力を入れる。大人には楽しく、それでいて武術という空手本来の意味を大切に、いざというときには役に立つ技が身に付くよう指導している。
空手だけでなく剣道、柔術、テコンドーなども学んだロバートさんは「将来は英語でさまざま武術を教える武術学校のような道場をつくりたい。さらに空手を学んだ生徒が彦根を離れても学び続けられるような仕組みも考えたい」と夢を膨らませる。